エディルネを代表するモスクは、
前述のとおり、シナン作のセリミエ・ジャミィ。
それ以前、ここに首都が置かれていたころ、
当時のオスマントルコ最大だったモスクが、
やはりエディルネにあった。
それが、「ユチ・シェレフェリ・ジャミィ」。
「ユチ・シェレフェリ」とは、
ミナレットにある「3つのテラス」を意味する。
4本のミナレットは、
それぞれ模様が異なっているのだが、
ドームはローマ様式(何が特徴なのかわわからないが)、
内部装飾の美しさはセリミエ・ジャミィに近いものがある。
祭壇は穿たれているんだけど、
写真だとせり出しているように見える。
お祈りの時間でないときは、
このように人も少なく、静謐の空間となる。
オレらのようにイスラム教信者でない場合、
この時間帯しか入場できない。
まるで守られているような大きな聖堂で、
吹きぬける風に憩いながら、
いろいろと物思いにふけっていると、
モスクも、日本の寺社仏閣も、
そんなに変わらないものだと思えてくる。
モスクで過ごしていると、
宗教の根本って「心の平穏」にあるんじゃないかって、
手前勝手にわかったような気になってくる。
イスラム教、いや、仏教や神道について、
競技なんか全然わかってないくせに。