「悠離庵」で過ごした夜は、

激しい風雨に攻められてるような感じだった。


露天風呂につかりながら、

大粒の雨に打たれたのもいい思い出だ。



で、空けた朝は天気も落ち着いて、

うっすらとした日差しも感じられた。
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朝食も部屋で。


寝起きのまんま食卓につけるのが、

部屋出しのいいところ。


食事処に行くシステムだと、

こうはいかないもんね。

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にんじんジュースとヤギの乳。


正直、にんじんが苦手なオレでも、

このジュースはうまかった。

ヤギの乳は「アルプスの少女ハイジ」な気分。

牛乳より少しクセがある感じ。


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オムレツには産みたての卵が使われてて、

こっくりとした味わいだった。

おそらく有精卵だろう。


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で、アジの干物。


こいつのうまさは、横綱級。


身が厚くて、塩加減が絶妙。

脂が乗ってるんだけど、サラサラな感じ。


あまりにうまくて貪り食ったって感じ。



山里の田舎家をイメージさせる「悠離庵」だから、

料理も素朴な感じなのかなと思ってた。


実際にいただくと、郷土食を大事にしながらも、

味わいや器使いは非常に洗練されていた。


まだまだ進歩の余地はあるけれど、

現状でなんら文句なし。


常に改良を重ねている様子だから、

次どうなってるのか、

それを確かめる楽しさも、ここの魅力なのかも。