こないだの鹿児島・指宿出張では、
「吟松」という旅館がやってる、
思い切った宿に泊まった。
鹿児島だと霧島あたりに今風のいい宿がそろってる。
「天空の森」「雅叙苑」「石原荘」「ふたり静」……。
それに比べると、昔から栄えた指宿は、
栄光は過去のものとなり、いまいちパッとしない。
で、それじゃいかんということで、
「吟松」の社長がかねてから胸に抱いてた、
思い切った宿をつくったということらしい。
指宿に入ってから、海のほうにある温泉街と逆、
つまり山のほうへ車で行くと、森以外何もない道となる。
山の中の宿、鄙の一軒宿は数あるけれど、
ここまで何もない道を進むのは初めて。
期待が膨らむ。
やがて現れたのが宿のファサード。
なんとなくバリっぽい。
坂道を上り詰めたところで、
スタッフの女性2人が待ち受けていた。
あいにくの雨だというのに。
入口に設けられた休憩所?
素通しの部分に菜の花が見えて、
まさに一幅の絵のように見えた。
茅葺きの母屋。
雨がかえって美しく見せてくれてたかな。
薪が焚かれた囲炉裏があり、床は土間。
向こうのイスに腰掛けたら、
抹茶と干菓子が出された。
次から次へと心温まるもてなしを受け、
もうにやけっぱなし。
母屋の外に出てみたら、ウサギ!!
さっきお茶を立ててくれた大女将が、
ウサギに餌をやっていた。
話を聞くと、
ここらに住んでる野うさぎが段々なじんできて、
今ではこんなに仲良しなんだとか。
マジかわいいったらありゃしない。
こいつらはかわいくないけど、
昔の田舎家を思い出させてくれる光景だ。
こんな色んなアトラクションがあるなんて、
この次点でかなり感心。
客室はすべて離れになってて、
この日は雨風が強かったから、
カートで送迎してくれた。
宿のスタッフ総出で田植えしたり、
収穫したりするんだって。
もう、どんだけ楽しいんだ!
この「悠離庵」って宿は相当いい。
部屋やら飯やら、期待は膨らむばかり!
ってことで、続きはまた。