先日の富山の旅の目的地は、
里山にひっそりとたたずむ3室のみの小さな宿、
「薪の音」
だった。
最初、場所がわからなくて迷って、
ようやく辿りついたところで目に入ったのがこれ。
クローバーの中にデッキチェアとテーブル。
桜を見るために用意しておいたのを放置してたら、
こんな具合になっちゃって、そのままにしてるんだって。
「薪の音」のご主人は、以前は町役場に勤め、
地域振興を担当していたとか。
その中で、由布院玉の湯をはじめとした、
御三家の人たちとの交流があり、
自分も地域に根ざした宿を持ちたいと思ったとか。
幸い、ご主人のうちは農家で、
ご実家は田畑に囲まれたところにあったことから、
環境を生かし、小さな館を建て、
約3年前にオープンにこぎつけた。
家族だけで運営できるように、客室数は3室。
その代わり、ロビーや食事処などの
パブリックスペースはゆったりと空間をとってある。
暖炉のあるロビーは、天井が高くて、
落ち着きに満ちた雰囲気。
窓の向こうに見える木は、富有柿。
秋にはデザートとして出されるのだそう。
上から見るとこんな感じ。
旧宅にあった欄間や障子などが使われていて、
上手に、無理なく、和洋ミックスがなされていた。
早めに着いたおかげで、
3室全部見せてもらえた。
和室の「小桜」」
琉球畳に座卓があり、寝室部分はベッド。
風呂は温泉ではないが、窓が開け放たれると、
緑の濃淡が広がっていて、一服の絵のようだ。
2階の和洋室「四花菱」
最も広いのがこの部屋。
窓の景色はやはり、見渡す限り里山の緑。
で、オレが泊まった洋室「枝椿」
角部屋になっていて、里山に抱かれているよう。
テラスに出たら、そんな景色が。
冬は雪が多いそうで、
銀世界が広がった景色もきれいだろうな。
風呂からも緑たっぷり!
ベッドには蚊帳が張られていた。天蓋みたいでいいアイディア。
「薪の音」って、決して「スゴイ!」って感じじゃないけど、
緊張を解きほぐし、心から落ち着けて、
宿本来の機能をしっかり備えているところに感心。
例によって、食事は別日記に。