琵琶湖取材・最終日は、
みんな東京に帰っちゃったもんで、
ひとりぼっち。

やることは、お寺や名所の場所探し&デジカメ撮影。

京都からこだまで米原に行き、そこから北陸本線で木ノ本へ。

さっさとタクるつもりが、タクシー乗り場に車がない。

そうとうな田舎だって事を実感。

駅の近くにタクシー営業所があったんで、
そこで呼んでもらって無事スタート。

湖北だから寒いだろうと思ってたんだけど、
この日の気温はかなり高め。

ちょい拍子抜け。


最初に行ったのは「石道寺」。


さすがに湖北は季節の進みが早いようで、
落ち葉の積った歩道が紅葉シーズンの
幕切れが近いことを語っていた。

「石道寺」は十一面観音で有名なお寺で、
本堂で拝見したら、本当に美しいお姿でいらっしゃった。
唇がまだ赤いところなんざ、
ちょっと色っぽい感じの風情も魅力的でした。

ついでに隣の「鶏足寺」にも行ってみた。


観光客がゼロで、気持ちいいったらありゃしない。
京都じゃこうはいかないもんな……。


さらに十一面観音を求めて「渡岸寺」へ。


こちらの観音様は、
化仏(頭上に乗ってる頭部だけの仏様)が大きくて、
写真だと重そうに感じてたんだけど、
実物は包容力に満ちていた、見るからにご立派。


この後は場所が特定できない古墳を探すために、
現場と思しき地域に近い米原に戻る。

タクシーであちこち回ったものの、
結局特定することはできずじまい。

無駄遣い&徒労なり。

ただ、運転手さんに湖北の話をいろいろと聞かせてもらい、
形として成果は上がらなかったけど、時間は無駄じゃなかった。

この辺のランドマークである、岐阜との県境にそびえる伊吹山は、
標高1500m弱ながら、雪が多いことで知られている山。

この日も、雪化粧をしてそびえていて、
その姿はヨーロッパの雪山のような威厳のある雰囲気。

なんでも、日本の山で最も多い降雪量を記録したのは、
この伊吹山だとか。
とにかく、そのくらい雪が多いらしい。

この伊吹山に3回雪が降って、4回目には里にも降るとか。

運転手さん曰く、もう3回降ってるから、
来週あたりは里も雪になるだろうって。


最後は日本武尊がこの水を飲んで目覚めたという、
「居醒の清水」へ。


今も飲用されている湧水は、
集落で大事にされていることがありあり。
最近は清流の中に育っている「梅花藻」が注目されるようになって、
週末はけっこうな観光客が訪れているとか。


最終日はちょっとしまらなかったけど、
こんなところで長かった取材は終了!!


振り返ってみると、あっという間だったけど、
琵琶湖周辺は、京都に比肩する歴史を持ちながらも、
それぞれがひっそりと存在していて、
愛着のようなものを感じてしまった。

これまで訪れる機会がなかったけど、
それはきっと、訪れるにふさわしい年齢になるまで、
機会を与えられなかったんだと解釈する方がいいのかな。

いつか、ゆっくり時間をかけて、
ひとつひとつをもう一度見直してみたいな。