顧客の行動結果から売れる商品や施策を思考する考え方をマーケットインと言います。
顧客の声を商品や施策に反映させることもマーケットインから生まれる発想です。
しかし、顧客の声を反映させて失敗することもあります。
顧客の声には本音と建前があり、これを見抜けないと失敗してしまうのです。
マクドナルドの事例で紹介します。
マクドナルドは2006年に「サラダマック」を販売しました。
これは、アンケートやインタビュー調査で「ヘルシーなメニューが少ないので導入してほしい」「サラダを入れてほしい」といった声が上がることが多く、それを実現する形で市場に導入されました。
こうした背景には顧客の「健康志向」がありました。
ファストフードの顧客は確かに健康的なニーズがあったのですが、必ずしもそれらを食べたいと思ったわけではなかったのです。
販売するマクドナルド側でも、手間やコストがかさみ、主力商品であるハンバーガーとの親和性も低く売上が伸びずに販売終了となりました。
お客様の声には本音と建前があり、これを見分けなければなりません。
サラダマックが販売された経緯はマクドナルドへ来た顧客の声からです。
▼マクドナルドへ来た顧客の声
- 建前:ハンバーガーとポテトだけでなくヘルシーなサラダも食べてバランスよく食事したい(理想論)
- 本音:今日だけはジャンクフードをガッツリ食べたい(感情論)
アンケートを回答した顧客には自分をよく見せたい心理が生まれ、本音ではなく建前で答えてしまう人もいます。
本音と建前を理解できずに、顧客の言葉の意味をそのまま捉えてしまうと、顧客が求めてることと真逆の方向に進んでしまのです。
女性のショッピングを事例に紹介します。

洋服屋さんでカップルがこんな会話を交わしているシーンを見たことないでしょうか?
女性「このワンピース白と赤どっちがいいかしら?」
男性「白がいいんじゃない。」
女性「え~、白は爽やかでいいんだけど、なんか地味で物足りないんだよね~。」
男性「それなら赤にしたら?」
女性「え~、赤も素敵なんだけど少しは派手な気がする~」
男性「・・・。」
「このワンピース白と赤どっちがいい?」は言葉の意味をそのまま捉えると、「良いと思う方を選んでほしい」ですが、本音は「赤と黒で迷ってる私に共感してほしい」だったりします。
自分もこれで何度肩透かしされてきたことやら(涙)。
顧客の発言に本音と建前があることを念頭に置いて、本音を見極めることが重要なのです。
マーケティングの世界だけでなく、日常の何気なく生まれる会話でも、本音と建前が存在しています。
本音と建前を見極める力がつくと、相手からは「私の良き理解者」として信頼されるようになります。

