早いもので今年の10月で18年。
当初は醍醐駅~二条駅の13駅でしたが
現在では六地蔵駅~太秦天神川駅まで
の17駅となっています。東の終点駅の
太秦天神川駅を上がったところにある
交差点が三条御池です。
三条通も御池通も東西の通りですので
本来なら交わることのない筈なのです。
2008年に地下鉄東西線が西に延長され
太秦天神川駅ができた折に、それまで
天神川通で止まっていた御池通が延長
されました。また三条通はもともと
葛野大路通を過ぎた辺りから徐々に北へ
進路を変えていたこともあって、ここに
両者は交差することになったのです。
三条「こらっ御池!儂の邪魔するなっ」
御池「あんたこそ真っ直ぐいかんかい」
…てな諍いが有ったとか無かったとか。
その三条御池を西に入ったところに
あるのがやしろ湯さんです。
右手の引き戸を開けると明るく綺麗な脱衣場が広がっています。ソファ、テーブル、TV、マッサージチェアも用意されておりますので、風呂上がりもゆったりと過ごせます。
階段を下りると浴場の入り口です。
おっ、これは素晴らしい!
浅風呂の奥には観葉植物の鉢が飾られており細やかなおもてなしの気遣いが伺えます。
深風呂はジェット風呂になっています。湯温はお子様でも無理なく浸かれるようにやや温い目か?こんなところにも気遣いを感じますね。
それでも炭酸ガス風呂はジンワリと身体の芯から暖めてくれます。
左手奥は健康薬用風呂の部屋。
扉を開けて入ると大きく広い窓が開け放たれており、個室の狭苦しさを全く感じさせません。森林浴の湯に浸かるとゆったりとした開放感を味わえます。
右側の円形の水風呂は直径4mはあるでしょうか?つい泳いでみたいという誘惑に駆られます。二箇所の打たせ水がありますが、私が鯉なら滝に見立てて登っていきたいくらいです。
サウナも広く設計されています。腰掛け部分が上下二段に分かれているのは銭湯では珍しいのではないでしょうか。遠赤外線でじわりと汗が吹き出します。
5台のプラ素材のリクライニングチェアと
テーブル&チェアが用意されているのも気が利いてます。
洗い場コーナーは左手壁側に三つずつ縦に仕切られています。円形の鏡がアクセントとなっており心憎いレイアウトですね。
充実の設備に大満足しました。
洗い場の一番奥の壁に絵が飾られています。どこかのお寺か神社でしょうか、タイル画ではなくカンバスに描かれたものです。帰り際にフロントで尋ねるとわざわざ美大生に描いてもらったものらしく、ここからほど近いところに在る
木嶋坐天照御魂神社
このしまにますあまてるみたまじんじゃらしい。
長ったらしい名前ですが、この神社こそ
蚕ノ社と呼ばれている神社なんです。
「この神社は3本足の鳥居が有名なんよ」
「ホナ、これから寄ってみますわ」…と
フットワークの軽いのが私の取り柄?
勧められるまま立ち寄ってみますと
なんと今日は還幸祭とのこと。
子供達は店が開くのを待ちきれない様子
ほほぉ、子供神輿も出るようですね。
下鴨神社の森が糺の森と呼ばれるように
なる以前は木嶋神社の森が糺の森だった
らしく、今でも境内には「元糺の森」や
「元糺の池」と呼ばれる神泉があります。
「この際言わして貰うがうちが元祖や!」
「アホな事言うな、こっちが本家や!」
…てな諍いが有ったとか無かったとか。
さて、やしろ湯で聞いた3本足の鳥居は
「元糺の池」の中に佇んでおりました!
正しくは三柱鳥居 みはしらとりい です。
にも拘らずお詣りしたこともありません。
こんな立派な神社なら、また駅名になるほどの由緒ある神社と知っていたら、もっと早くに行っておけばよかったと今更ながらに悔やまれる。
【やしろ湯】
京都市右京区太秦森ヶ前町19