東の起点は八坂神社石段下。祇園から烏丸通までは京都一の繁華街で、休日ともなれば歩くのも難渋するくらいの混雑となります。西大路通から西に進むにつれ都会の喧騒から解放されていき、桂川を渡ったドン突きが終着点の松尾大社です。まつおたいしゃではなく正式にはまつのおたいしゃと発音します。二十二社の上七社ですので、
下八社の八坂さんより格上ですね。
これが驚くほど涼しいのです。
いつまでも旨い酒が飲めますように…
松尾大社から少し東に戻ったところにあるのが梅宮大社 うめのみやたいしゃ。
参詣客の数はかなり見劣りしますね。目立たず出しゃばらず…
奥ゆかしささえ感じます。
祭神の酒解神 さかとけのかみは松尾大社と同じくお酒の神さんなんですね。
いやはや日本人は太古の時代から
酒好きな民族のようです。
そしてなによりもお風呂好き
でもあるのです!
熱めの湯にゆっくりと浸かる…シャワーで済ますことの多い諸外国に比べ、なぜ日本人は風呂好きなのでしょう?
もともとが綺麗好きというのが根底にあるのでしょうが、日本の気候風土も関係があるようです。高温多湿な夏場は風呂で汗を流し、寒い冬場はお湯に浸かって芯から温まる。ひょっとすれば体の垢を落とすことは煩悩を洗い流すことに通ずるという神道の教えなのかも?であるならば神社にお参りしたあとは、神さんのご指示に従い銭湯に行かねばなるまい…と、おっこんなところに、その名も梅の宮湯⁈
…わざとらしいことこの上ない!
アイランド式のカランを含めて洗い場は14と少なめですが、狭いところをうまくレイアウトされています。
浴槽は右奥にまとめて配置。
深風呂→浅ジェット→泡風呂
→電気風呂と、一通りの設備に全く不足はありません。
このこじんまりとまとまった感は、
でしゃばった主張もなくのんびりと心が休まります。泡風呂に浸かって至福の時間を過ごしながら上を見上げると…ん?なにかしらの違和感!
銭湯の多くは上図のように男湯と女湯を隔てる仕切り壁の上は吹抜け天井になっており、採光と開放感を味わえるのですが、ここの天井は下図の如く仕切り壁の上が低く設計されています。かといって圧迫感があるわけでなく、天に突き出る事に対する増長への戒めのように感じる私でありました。
ああ、有り難や、有り難や…
二礼二拍手一礼をして梅の湯
さんをあとにしました…嘘つけっ!
お陰さまで、体の垢と
心の垢煩悩をすっかり
洗い流しました。
お賽銭?
勿論、430円です。
【梅の宮湯】