今回の舞台は海です。

人魚のような生き物は何者でしょう。
サルベージ会社の潜水夫が沈没船の調査をしていると、恐ろしい怪物がいたのです。
潜水夫たちは慌てて逃げ出すと、みんなに怪物のことを話しましたが、
誰も信じてくれませんでした。
大戸村の真田一郎君は宿題を終わらせると、家を飛び出して岩山の上から海を眺めていました。
すると、海岸に黒い人魚が現れたのです!
一郎君が黒い人魚を見てから十日ほどが過ぎました。
宮田賢吉君という少年が神社の森の中を歩いていると、いきなり一人の男が追ってきました。
男は賢吉君に鉄の小箱を手渡すと、『その箱を守ってくれ』と頼むのでした。
賢吉君が小箱を受け取って隠れた途端、別の男がやってきました。
『おい、あの箱はどこだ?』
『お、俺は持っていない…』
いったい鉄の小箱にはどんな秘密が…?
それから数日後のことです。賢吉君の家に黒い人魚が現れたのです!
人魚は賢吉君が鉄の小箱を持っていることを知っているようです。
怪物を見た途端、賢吉君は気絶してしまいました。やがて目を覚ますと、部屋が荒らされていました。
人魚は鉄の小箱を探していたのでしょう。
賢吉君は明智小五郎に相談することにしました。
誰にも開けられない鉄の小箱を明智は難なく開けてみせました。
その中には莫大な財宝のある場所が記された書類が入っていたのです。
潮岬に数十億円もの金塊が沈んでいるらしいのです。
賢吉君のおとうさんは保険会社やサルベージ会社に知り合いがいます。
賢吉君、賢吉君のおとうさん、そして少年探偵団の小林少年はハヤブサ丸という船に乗って、
金塊の沈んだ場所へ向かいます。
もちろん、サルベージ会社の技師や船員、潜水夫なども同行しました。
しかし、早くも黒い人魚の怪物が現れたのです。
彼らは鉄の小箱を開けることができなかったので、ハヤブサ丸を追ってきたのです。
やっぱり人魚たちも金塊を狙っていたのです。
黒い人魚たちは潜水艇を持っているようです。
ああっ、のんびりしていると、金塊を横取りされてしまいます。
そこへ明智探偵がやってきました。明智が遅れたのは理由があったのです。
名探偵は人魚たちに対抗するために、潜水艇を用意していたのです。
金塊の争奪戦が始まります。どちらに軍配が上がるでしょうか。
そして人魚たちの親玉は何者でしょう。






