Dr.Tです
またまた少し間が空いてしまいました
2回目も特別…というよりは一瞬一瞬が特別なこと
そんなことを心に刻んでいると中々簡単には見つからないものです
さて、では本題に入るとしましょう
私はこれまでに色んな仕事を通じて、色んなことを考えてきました
これを読んでいるあなたも何かの仕事に携わっていることと思います
今回紹介する「命言」は、そんな仕事に関するものです
前に勤めていた会社では仕事とは何か、そんなことを追求するのが好きな社長がいました
考え方の相違で辞めることにはなりましたが、色々と大切なことを教えていただいたと感謝しています
そんな研修や勉強会を通じて出逢った本が、P・F・ドラッカーの『仕事の哲学』
ドラッカーを知らないビジネスマンは少ないと思いますが、彼は経営学の第一人者
ウイーンで生まれ、フランクフルト大学を卒業後、多岐を経て、彼は経営学についての礎を築いた人物として注目されるようになります
彼の著書は少し大きい本屋さんに行けば、驚くほど並んでいますし、彼の影響を受けた経営者は多数います
彼自身は1939年頃から活動を始めて現在に至るが、その彼の言葉を集めたのがこの『仕事の哲学』(編訳:上田惇生)
良い所取りの本でもありますね
そんな中で、仕事に関してこれは凄いなと思った言葉がありました
それがコレ
『完全な仕事とは何か』
紀元前440年頃、ギリシャの彫刻家フェイディアスは、アテネのパンテオン宮殿の屋根に建つ彫刻群を完成させた
だがフェイディアスの請求書に対し、アテネの会計官は支払いを拒んだ
「彫像の背中は見えない。見えない部分まで彫って請求してくるとは何事か」
それに対し、フェディアスは答えた
「そんなことはない。神々が見ている」
【創生の時】という彼の書からの引用である
過去に『ディズニー 7つの法則』という本でも「細部にこだわる」という項目があったが、そのインパクトを超えた比喩である
仕事を行う上で必要なのはスキルでもなければ経験でもない
元々始めるときにはそのようなものは備わっていない
あるのは気概というかハートというか、精神的なやる気であったり哲学であろう
その自らが取り組む仕事に対して、あなたは何を持っているのか?
これが問われているし、有能な上司や経営者はそれを見ている
結果だけが重視される社会とは言え、結果がすべてではなく、その結果に対する哲学も必要と言える
この言葉に出逢ったとき、「ああ、そうか」と思った
そして、これまでの自分の仕事に対する考え方や行いを振り返った
この言葉の神々とは文字通りの神様のことではない
見ているのは自分自身だ
自分自身が自分の仕事の成果を見て、どう思うか?
これを考えることはかなり重要だと思うし、完成度がまったく違ってくる
自分の仕事に棲む「ほころび」は自分自身が気づいているし、見事にそこからほころんで崩れてしまうものだ
そして、そんな「ほころび」を産むのは「甘え」であったり「いたらなさ」であったり、詰まるところ「哲学」であるのかも知れない
今働いている職場でも、「仕事」について考える為の標語がある
少し足りないのだが、それは標語を書いた本人が気づいていかなければならないものだ
気づくためのヒントを与えることは有益であるが、答えを教えることは無益である
彼女が今度標語を書き換えるとき、どのような言葉を刻むのか楽しみでもある
さて、この記事は完全に近づいただろうか?
そのために「推敲」という作業があるのですが、どんな仕事にも「推敲」は必要
そして、その「推敲」する視点は、「神々の視点」であることが望ましいのかもしれませんね
ではでは。