携帯電話の普及により激減している公衆電話。 10円式のものからテレホンカード式のものに変わった。
テレホンカードは、電話だけでなく、商品価値もあった。何かの記念に発行されるものやアイドル、スポーツ選手など多くのものが発行された。
日本電信電話株式会社(NTT)が制定。
1982年(昭和57年)のこの日、日本電信電話公社(電電公社、現:NTT)により、東京・数寄屋橋公園に磁気テレホンカード対応の公衆電話の1号機が設置された。また、同月にテレホンカードが同社により発行・発売が開始された。
これを始まりとして、テレホンカード対応の公衆電話は首都圏から設置が進められ、全国に普及していった。
これより10年前の1972年(昭和47年)に、日本国内で百円硬貨の利用できる黄色の公衆電話機が設置され始めた。しかし、この黄色の公衆電話は、百円硬貨を使用した場合に釣り銭が返却されない構造であった。当初は釣り銭式電話機の開発も検討されたが、製造・運用コストがかかることから見送られた。
そこで、釣り銭の現金払い出しに代わる手段として、磁気媒体を利用するカード式公衆電話が開発・製造された。 カード式のため小銭が不要であり、1度数(10円)単位で引き落とされるため無駄がなく、長時間通話時にも常に硬貨を投入し続ける必要がない。設置者側にとっても、金庫が硬貨で一杯になって機能が停止する事態を避けられる他、硬貨集金の巡回経費を節減できるメリットもあった。
しかし、1990年代半ばから携帯電話が普及したことで公衆電話の利用率が減少したため、テレホンカードの必要性も大きく変化した。
現在では、テレホンカードはほとんど販売されていない。一方で、テレホンカードは過去に様々な絵柄のものが販売されており、コレクションの対象として価値がついたものもあり、カード金額以上の値段で売買されることもある。