1)病態
関節腔の内側には滑膜があるが、胎生期のなごりとして成人でも約半数の者の滑膜はヒダ状
になっている。とくに蓋骨内下方と大腿骨の間にある内側膝蓋膜ヒダの部分が障害を受けやす
い。見かけ上、棚に似ていることからタナと呼ばれる部分である。
軽微な外傷(打撲や捻挫など)や膝の酷使によってタナが慢性的に刺激を受け、タナが肥厚、
硬化し、膝蓋骨と大腿骨の間に挟み込まれて症状を引き起こした状態がタナ症候群である。
15~25歳までの若年女性に多い。
2)症状
①膝屈伸の動作で、タナが運動時に膝蓋大腿関節に挟み込まれたときにコクンコクンという音
や生じたり、索状物を感じる。。
②タナに炎症が伴うと、その部分で関節包、その周囲の組織( 滑膜など) が腫れて触れるこ
とがある。
③歩行中や走行中にタナが引っかかると、その瞬間に突然痛みが出て、強い引っかかり方では
転倒しまうこともある。
④重度になると、痛みがひどくスポーツはもちろん、歩行にも
支障をきたすことがある。
中野栄煥
