今日の午後、仙台市中心部は女子駅伝で交通規制でした


そんな状況にもめげず、仙台市大町(最近クマが出たと騒がれている仙台市中心部)へ


お目当ては開催される度に楽しみにしている“仙臺まちなかシアター”という飲食店で演劇(朗読劇)を楽しむイベント


今回は熊谷達也さん原作「ラッツォクの灯」

演者は

菊池佳南さん(青年団・うさぎストライプ所属)

杉尾宗紀さん(元NHKアナウンサー)

場所は

和醸良酒◯たけ


原作は気仙沼市をモデルにした「仙河海市(せんがうみし)」を舞台に、震災後のとある兄妹のやり取りを中心に描いた作品


以前、石巻市で別の団体が演じていた公演も拝見していたし、原作も読んでいてもなお、終局に向かうほどにグッと来て泣いてしまいそうになる良作品


演者として一定の信頼感を持っている演者である佳南ちゃんと、NHK仙台局在籍時から馴染みのある杉尾さんのアナウンス力によって、眼前に光景が浮かぶような感覚


1時間弱とは思えない程、大変充実感ある一時でした


今回、さすがと思われたのは前奏が終わり、佳南ちゃんが第一声を発した瞬間、ピーンと糸を張り詰めたような雰囲気を醸し出し、一気に作品世界へ誘ったのには参った、さすがである


杉尾さんと宮崎県でも一緒に同作品を作り上げ演じた強みを、この一点だけでも充分に発揮していたように感じた


終演後、佳南ちゃんと軽く話をしたが、私は石巻での黒色奇譚カナリア派の一時的復活上演と今回の公演を両方観ている数少ない人間らしい事を知る


そして、高校演劇で今作を取り上げる所が出て来ている事も知る


もっと色々な方々に、色々な形で届いて欲しい熊谷達也作品なので、とても嬉しい事である


最後に、主催の高橋菜穂子さん、私に「◯◯さん、お疲れ様です」と思わず言い間違ったのにはクスッとさせられたし、常連として認知されているという事で嬉しい限りです