ツァラトストラかく語りき | (本好きな)かめのあゆみ

(本好きな)かめのあゆみ

かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

新潮文庫で上下あわせて

およそ800ページ弱。

 

ついに読んだ。

 

いや読んだというと嘘になるかな。

 

とにかくすべての本文に目を通した

くらいの感じ。

 

注釈もおおむね読んだけど

●ページ●行を見よ

っていうのは飛ばした。

 

こんな

みたいな文章だとは思わなかった。

 

実に難解。

 

難解だけど

いきおい

みたいなものは充分に伝わった。

 

熱量。

 

内容が

挑発的で扇動的なので

現状に不満を感じているわかいひとには影響がおおきいだろうな。

 

それはいつの時代であっても。

 

どの長編でもそうなんだけど

たとえ最初の方が読みにくかったとしても

終盤になるころにはその文章に慣れてきて

はまっていく。

 

この作品もそう。

 

第4部はけっこう盛り上がったような気がする。

 

難しいことはわからないし

研究者でもないので

ぼくなりの解釈をメモしておきたい。

 

超人

っていうのは

人を超えた存在

っていうことではなくて

既存の価値観で苦しんでいるのならばそれを超えてより自由な人になろうぜ

っていう意味じゃないかな。

 

永劫回帰は

自分の人生は何回も繰り返されて

それはいまの人生とまったく同じ人生になるってこと。

 

だから

いまの人生で苦しんでいるとしても来世では幸福になれる

なんて考えていたら

けっきょく来世もいまの人生と同じように苦しい人生になってしまう。

 

そんなの嫌だよね。

 

だったら

いまの人生とまったく同じ人生が何回も繰り返してもいいと思えるように

いまの人生を肯定できるように

いまの人生が幸福であるように

そうなるように生きていこうぜ

っていう意味だと解釈した。

 

超人になって永劫回帰する。

 

きわめて前向きな人生哲学だと思う。

 

 

 

 

 

 

--ツァラトストラかく語りき--

ニーチェ

竹山道雄 訳