げーっ!!
なにこれ!?
お、おもしろすぎる!
読みだしたらやめられん!
読み始めた初日は
序盤の片腕のバゲットのくだりを読んでから就寝したのだが
珍しく悪夢をみてしまった。
それくらいグロテスクなのだが
原因がわかっているだけに
そんな悪夢さえこの小説のおかげと思うと
うれしい悲鳴。
比喩でなく悲鳴。
で
悪趣味かつグロテスクな表現は筒井康隆さんのお決まりであるが
これが80歳を過ぎた老人の作品とは思えないというか
若い作家は負けずにもっと尖っていけよというか
そんな発破をかけられているような勢い。
すごいなあ
尊敬するなあ
もう生きた伝説だなあ
これが最後の長編小説なんていわないでまだまだ新作を発表してほしいなあ
少なくとも後継者が現れるまでは頑張ってほしいなあ
なんて思うのだが
まあひとを食い続けてきた筒井康隆さんだけに
これから何が起きるかわからない。
この作品に登場する
GOD
の語ることは
ぼくがふだん考えている世界のあり方とまったくもって一致しているので
とてもよくわかる。
ぼくがふだん考えているといっても
もちろんそれは誰かの考えに影響されているわけで
オリジナルなわけではないんだけど
こうして小説のなかで自分がうまくことばにできなかったことを表現してくれると
とてもうれしいしたのしい。
あまねく時間と空間に存在するということ。
すべてはモナドの領域で起こるということ。
読みながら
筒井さん自身の名作短編
時をかける少女
や
カート・ヴォネガット・ジュニアの
タイタンの妖女
を思い出した。
これを読めば人類と世界の秘密がわかる。
秘密はいつだって身も蓋もない。
--モナドの領域--
筒井康隆