女は曲線であり男は直線である。
たとえばこう述べてみる。
いや女にも直線はあるし男にも曲線はある。
そういう批判をいまは受け付けない。
いまからやろうとしていることはただのことば遊びだからである。
ただのことば遊びに目くじらを立てるなんて野暮はなしだ。
さてここで問題である。
女の曲線、男の直線とはなにか。
からだの線。
正解。
ほかには。
思考方法。
そう。
からだの線はみたままなのでわかりやすい。
しかし思考方法となるとわかるひととわからないひとがいるだろう。
女の思考方法が曲線的なのに対して男の思考方法は直線的である。
こういうと少しはわかりやすくなるだろうか。
出会いのはじめのころ女は男の直線に惹かれ男は女の曲線に魅せられる。
直線のちからづよさやたのもしさと曲線のやさしさやあたたかさ。
曲線と直線は接していく。
けれどもいつの間にかそれは意味を反転させていく。
男の直線を融通の利かなさや押しつけがましさと感じる女。
女の曲線を不安定さやいい加減さと感じる男。
そして曲線と直線はやがて離れていく。
ところで最後に笑うのは曲線か直線か。
そういえば宇宙の法則はすべて曲線で成り立っているのではなかったか。
星の形状、星の軌道。
いやそれらすべてをつらぬく光は直線であった。
つまりどちらかいっぽうだけが笑うなんてこともないのだろう。