こんな夢を見た。
ぼくは郊外の超大型ショッピングモールにいた。
夜だった。
何階だかわからないほど高い階から屋外の超長距離のエスカレーターで降っていた。
夢ならではの信じられないような長さのエスカレーターでゆっくりとしたスピードで降る。
郊外なので周囲には何もなく暗闇が遠くまでひろがっているのだが、ショッピングモールそのものはあたたかいオレンジ色の光に包まれ、暗闇の中ただひとつ浮かび上がっていた。
と、しばらくして突然ショッピングモールの照明がすべて消えた。
同時にあらわれたのは空全体を埋め尽くす星々のきらめき。
これまでプラネタリウムでも見たことがないくらいの密度で埋め尽くされている。
光の洪水。
ああ、これらの星々は、何億年もかわらずそこにきらめいているのに、ぼくたち人間のうみだす光はそれを見えなくしていたのだな、とつくづく思う。
圧倒的な星々のきらめきの下で、ぼくは自分の無力を思い知りつつもやすらかな気持ちになりながら、エスカレーターでゆっくりと降っていった。
今日はたなばた。
星に願いを届けることなく、ただそのうつくしさに見とれていたい。