ありふれた男女の時間(1) | (本好きな)かめのあゆみ

(本好きな)かめのあゆみ

かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

本当の恋人に出会ったときに

頭の中で鐘の音が鳴り響く

なんていうけれど


喩えじゃなくて

きみに初めて出会ったときには

ぼくの頭の中で

鐘の音が鳴り響いた。


ぼくの意識が

まっすぐにきみの意識に繋がっていく軌跡が

はっきりと見えた。


あとからきくと

きみも同じように感じていたんだったね。


めぐり合いは奇跡

あるいは

生まれる前からきまっていた運命。


ぼくたちは

瞬間的に恋に落ちた。


ビッグ・バン。


急に世界がひろがり

光に包まれ

希望が満ち溢れた。


ふたりなら

どんなことでも

できると思った。


完全無欠で

向かうところ敵なしの最強コンビ。


いつしか

ぼくのこころときみのこころの境目が

わからなくなって

ぼくの指だかきみの指だか

わからなくなって

ぼくの体温だかきみの体温だか

わからなくなって

そうして

ぼくたちはひとつになった。


あたかも

はじめから

ひとつであったもののように。