共同体への郷愁 | (本好きな)かめのあゆみ

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かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

知っている人には

いまさらながら

かもしれないけれど

近頃

ぼくの意識にひっかかる

キーワード。


コミュニタリアン

コミュニタリアニズム


コミュニタリアン

っていうのは

共同体主義者。


コミュニタリアニズム

っていうのは

共同体主義。


共産主義

共産主義者

を示す

コミュニズム

コミュニスト

とは全く違う概念だそうです。


似て非なるふたつの発想。


コミュニタリアニズムは

あくまでも

自由主義の内部にあるものだそうです。


個人の自由や尊厳を大切にするのは当然だけど

社会や世界に対して無責任には

人間は生きられないんだよ

っていうこととぼくは解釈しています。


どういうところでこのキーワードを

目にしたかというと

まずは

マイケル・サンデル教授の

これからの正義の話をしよう。


コミュニタリアンであるサンデル教授が

とてもわかりやすく説明をしてくれます。


あと

村上春樹さんの

1Q84

島田雅彦さんの

悪貨

の書評で

コミュニティへの人々の憧憬というか

世界の閉塞を打ち破る突破口への期待というか

そういうことが近頃の文学の関心事になっているのでは

と表現されていました。


いまは崩壊している

日本的で抑圧的な近所づきあいへの回帰

ではもちろんなくて

あらたなコミュニティの創造。


一歩間違えると

同じような考え方の人ばかりが集まって

排他的で多様性のない危険でつまらない

共同体になってしまう可能性がありますが

自由と責任を全うできる個人が集まった

ゆるい共同体っていうのには憧れます。


コミュニタリアニズム。


ただの幻想に終わるのか

21世紀の混乱にあらたな秩序を与えられるのか。


話は逸れますが

今朝の新聞で

川上未映子さんが

島田雅彦さんの

悪貨

の書評をしていました。


好きな作家が

好きな作家の作品を

好意的に読んでいるっていうのは

ファンとしては嬉しいものです。