隆城声明-A statement of Takashiro-
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「神々への同情」

僕は人と会話をする時必ず受容から入り、否定は絶対にしないようにしているけれども、その前提に自らの"弱腰"の姿勢は全く無いし、何時も、(自分が)相手より劣っているとか理論的論理的でないと感じることも無い。



でも相手が、人智を超越しているのではないかという程に頭脳明晰で、"此れが天才、もしくは秀才の極みというものか。(か?)"という畏怖の念が沸き上がりそうになるくらい理解が非常に非常に早く理論的論理的な人が存在するということも当然、勿論、当然事実であるということは否定の仕様がない。



しかしながら、僕は其れが羨ましいとかそうなりたいとかそういう賞賛のイメージを此処に残しておきたいのではなくて、そのような人は自分より もしかして不幸なのではないだろうか、という疑問を記録しておきたい。

羨望が滲む感情は全く抜きにして、唯純粋に沸き上がるこの複雑怪奇な憐憫感情はどう説明したらよいのだろう。



抑、なぜ不幸なのではないかと感じるのかと言えば、仮に、ある人が世界中の誰よりも理論的論理的で理解が早かったとしたら、彼(もしくは彼女)は自らの100%マイペースを守ることができない。つまり、常にじれったい状態、な訳であって。 これは非常に辛いことなんじゃないだろうか。お酒で言えば常に介抱する側に立っているのだから。



"超越"と、本来の語義での"凄し"でしか表現できない、一種の神のような、所謂「頭の良い」人間に憐憫の感情が沸き上がるプロセスは、つまるところこういう訳なんだけれども、では何故このようなことを思うのか、 と問われたら、僕はその瞬間に脳だけでなく身体までもフリーズするであろうし、抑こんな感情を抱くのは僕だけなんだろうか、という疑問も在るんだよね。




なに言ってるのか分からなくなってきた感じがあるのでおしまい。


明日も頑張ろう。





「不言実行」

「不言実行」





これが私のポリシーのひとつ。


言わずに、ただ黙って、納得するものを作る/行う、そして公開する。





有言は素晴らしい。みずからの首にプレッシャーという鎖を巻くのだから。


しかし、その有言が、どうも私にはツマラナイものに見える、と言っては語弊があるけれど


自分の美学とは相容れないものがあって。





不言には"甘え"という恐ろしい副作用があるのもわかってる。


不言によってみずから設定した目標を下げやしないか、行動そのものをやめやしないか。





でも、この甘えというものを、自分はしてはいないか常に自問自答することで


高い目標を下げずに行動できると思うのと同時に、その自分との戦いに、壮大な浪漫を感じるのです。





それからもうひとつ。不言実行は「人を驚かすデヴァイスである」ということ。


知らぬ間に、やる、できる。


有言より他人の驚きの幅が大きい。





でも、これは見栄。笑








不言実行。


今日も頑張ります。









構想しっぱなしの脚本1

(イントロダクション)
とにかくわずらわしいと思っていた両親から逃げ出すように
田舎から上京して、6年。
当時化粧の仕方すらよく知らなかった少女は、
Aという町でホステスをしていた。

お国訛りもほとんど出なくなった。忘れたわけじゃない。
地元の旧友と話せばすぐにまた強い訛りが出るのだろうが、
その友人とも、もう何年も連絡をとっていない。

自らの意思で上京した手前、妙なプライドと罪悪感が邪魔をし、
両親とも連絡をとることは出来ないでいる。

夜でないような夜を繰り返す大都会で、
朝帰りのホステスは、一冊のアルバムを眺めていた。

「×× ××。」


彼の名を言い切る前に、聞こえるか聞こえないかの間で微妙に揺れる彼女のその声を、窓の外に行き交う鉄の塊がかき消した。

高校時代ずっと好きだった人。それが、××であった。



ー21時35分。

X駅は、昼夜を問わず混雑しているが、
この時間は特に人の数が多い。

強い香水や、アルコール、そして整髪料など様々なニオイが入り交じって、空気に妙な澱(よど)みを作り出している。

その澱んだ空気の中に、ホステスはいた。
22時からオシゴトが始まる彼女は、いつもこの時間にこの駅に到着するように自宅の最寄り駅から電車に乗るのだ。

彼女はX駅に到着するや、仕事帰りのサラリーマンの波に逆らうように、
足早にホームの階段を駆け上がった。

同じようなスーツ、
同じような靴、
同じような鞄、
同じような髪型。

彼女は、何も意識してはいない。
しかし、彼女の足は突如として止まり、
一人の男性を追うように、振り返った。

ー21時38分。
その瞬間は、彼女にとってどれほど長い時間だったのだろう。



『卒業写真』/荒井由実 より

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