教師の声が途切れ途切れ耳に入ってくる。
半分も理解していなかったが、これ以上聞く気はなかった。
それよりも優先しなければいけないことがある。
鬼のように溜まった、提出物だ。 六月は、部活の最後の大会があったりしたが、いつの間にか期末テストの一週間前になっていた。 これが何を意味するかは、学生を経験してきた人ならわかるだろう。
数学の時間なのに英語の提出物をしている。どちらかといえば、捗っている。家でやるのとは大違いだ。人間とは相変わらず変な生き物だと実感している。
罪悪感を少しは持ちながらもその手が止まることはない……