気球と飛行機
今週末は学会があって休診していました。
学会といえば、数年前の学会で私がみつけけて一目惚れしたのが「飛行機🛫」の絵の機械。
「これ、なんの検査?」
ってよく聞かれますが、
①屈折・・・おおまかな近視・遠視・乱視の度数と向き
②眼圧・・・風がでるやつ
③角膜の形
を調べています。そのマシンです。
他の眼科や一世代前にうちでも使っていたのは、「赤い気球」が飛んでいる絵をみるタイプ。
でも、その学会の機械展示で🛫バージョンがある事を知り、絶対これだーっと事務長権限で採用したのが、いまのやつです。
なんで🛫がいいの?
時々、アイクリにも航空業界の患者さんが来院されますが、実は、私は以前某航空会社で花のOLをやっていまして、もともと、子供の頃から🛫が大好きで、大学でも国際航空法なんぞ勉強しており、念願かなって霞が関の本社で楽しくOLライフ、自社便で海外旅行三昧の日々、を送っておりましたが、・・・
眼科クリニックを開業するにあたり、泣く泣く?視能訓練士の国家資格取得することになり、再入学をして、わかい子達に混じって勉強しなおしたわけです
が、どうにもやはり、🛫好きなのはやめられない。
偶然ですが、この週末、休診になったおかげで、当時勤務していた某航空会社のOBOG会があり、参加する事が出来ました。めっちゃリフレッシュした気分です。
とはいっても、当時の同期や同僚は還暦オーバー、定年を迎え、嘱託になっている人も多かった。誰?って容貌が変化した人、懐かしい面々、と飛行談義が出来て、とても楽しかった!です。ビバ休診☆彡
私が眼科の専門職だと言うと、白内障の手術をしたんだよ、とか、正常眼圧緑内障になっちゃったんだよ、といい、みんなお年頃の治療をしているようなので、私も偉そうに、ちゃんと検査に通うように、と指導しておきました。
いちばん盛り上がったのは、今年、羽田のA350事故で全員脱出した話がありましたが、実は30年前にもJFK空港で離陸失敗して🛫全損、まるやけ・・・の事故があったんですよ。その時も、90秒ルールで全員脱出できたんです。すばらしい!
その事故機に乗り合わせて九死に一生を得たTさんとの対面!が嬉しかったですね。御利益 大 大 !!
私も一回だけですが、B4のエンジンひとつが離陸直後に破壊されてしまい、アムステルダムにAIR TURNBACKした事があります。あの時は、生きた心地がしなかったなぁ・・・機体のすごい振動のまま空港に戻りながら、 途中でで燃料を海上放出していた時の光景は、いまも忘れないです。
燃料って翼の中に入っているので、その先端からしゃーーって放出するんですよ。何故なら、着陸時の機体重量を軽くするためで、重すぎるとギア、つまり脚が折れて胴体着陸👉火柱上がる👉エンジン引火👉爆発炎上・・・危ない危ない。
当時、私は経理担当だったので、うわーーーーーっ燃料費ぃぃーって絶叫しました。
でも、いまも🛫、大好き!
アイクリにはところどころに🛫関連グッズが置いてあり、ひとり、和んでます。CA人形もカウンターにいて、患者さんをお迎え☆彡しています。
なので、毎日「顎のせたら中の🛫を見てくださーい」とお声かけするのも楽しくやっています。
ワンデー乱視 協奏曲
特にワンデーの乱視が供給不足、要するに欠品が多いのですが、その理由の一つをメーカーさんから伺いました。
コロナ以降、欧米のユーザーが一気にワンデーに切り替えたそうです。
何故か
それは、欧米では、主流がマンスリーのコンタクトレンズなんです。つまり、一か月使えるレンズ。
ところが、コロナ以降、一か月も同じレンズを使う事に抵抗が・・・ウィルスが付着しているのでは?衛生的にどうなの?
欧米の皆さんは、キッチリ乱視を矯正したレンズをお好みです。乱視があるのに球面だけのレンズで我慢してぼゃっとした視覚はお好みでは無い。
ということで、いっせいにワンデー、しかもきっちり乱視を矯正したいユーザーが押し寄せてしまいました。
そのあおりで、世界中の乱視コンタクトが欠品の嵐、となってしまったようです。
欧米人は遠視が多いので、確かに欠品リストを見ると、日本では?なんでこんな度数が欠品してるんだろう、と思うような度数です。
メーカーさんも量産体制を整えて、ストックを増やしているようですが、なかなか・・・みたいです。
おっと
そうこうしているうちに、今度は遠近両用のワンデーも欠品が出始めてる!!
アイクリでは、数社メーカーもテストレンズを揃えておりますので、不安な方は、調整にいらしてください。
眼が赤いだけなのに!!!!!
なんで検査する必要があるの?と仰る患者さん。
そりゃ、皮膚科みたいに、身体の表面に虫刺されや引っ掻き傷がついただけなら、薬が欲しいだけですっって仰るのも道理ですが・・・
例えば、
最近、はやり始めたのは「流行性角結膜炎」
これ、ひとに移るんです。あっさり。
保育園や学校ではやると、その一帯はどんどん広がります。接触感染ですからね。
そんで、保母さんや先生、兄妹、保護者が一網打尽です。
学校保健法では出席停止、会社員でも、これはO157や赤痢なんかと同じ三種なので出勤停止、の強烈なやつ。しかもこれ、後で後遺症がでた場合、視力ががっつり落ちるやっかいモノ。
某大学病院の病棟で院内感染が発生した時は、一カ月病棟閉鎖に陥った程です。
なので、当院でもその疑いの患者さんであれば、周りへも細心の注意を払っていますので、「ピンときたら・・・」諸々、ご理解ご協力をお願いします。
それで、この病気も同様ですが、最初はちょっと眼が赤いだけ・・・なので、大したことないって思いがち。でもね・・・
眼
ですよね。
眼の表面に何があるか、わかりますか?
皮膚のようにわりと組織が固く、まぁ、いわば鱗に覆われているんだったら、いいですよね。でも、
眼
ですよ。
角膜って繊細です。透明で、つやつやしていて、潤っているうっすーい膜です。これが屈折、つまり物の焦点をあわせる力の2/3を担います。これが肝心で、どれだけ角膜が美しく透明であるか、が視力に関わるんです。なので、我々としてはそのへん、注目しているわけです。それを・・・
痒いなぁごりごりごり
痛いなぁぎゅーぎゅー押して、マッサージ?
なんかぼやけるなぁごしごし。水で洗っちゃえ
うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なんとみたいな赤い眼をした患者さん!!! のご来院です。
が、検査はしないで薬だけくれればいいからっ、と仰る方。マジですか
いや、眼圧(風がプシュッとでるやつ)も測らずに、点眼薬なんか、出せませんよ。だって、眼圧高いのに、もしも交感神経刺激の点眼薬出しちっゃて、隅角狭いのに房水の流れを阻害したら、アタック起こして、最悪失明しかねない。
眼科の点眼薬って、そのへんで売ってるクスリとはと違います。効果があるってことは、それだけ様々なところに影響が出やすいってことなんです。
ドラッグストアで薬を買う、みたいな感覚は困っちゃう・・・
で、なんとか説き伏せて検査してみたら、あれ、良眼のほうは視力でるけど、患眼はなんと0.4以上はどうやってもムリ。なんで?なんで?・・・実は・・・
角膜が傷だらけで、それだけでも視力は落ちるのに、穴までがっつり空いた角膜潰瘍にまでなってる・・・・これ、放置したら最悪、角膜移植かも?
患者さんもびっくりされて、
「両目で見ていたらなんともなかったから・・・」
だそうです。
特にお子さんは自覚症状をうまく言えないので、機械や我々の検査での客観的な数字がとっても大切なんです。何卒、ご理解頂きたい。お子さんの為にも、本当にお願いします(我々としても、例え手間と時間がかかっても、使命だと思ってやっています。意地悪してるわけじゃないです頑張ったお子さんにはおまけガチャもあります)。
視力って大事です。
定期的に通院されている患者さんのデータはわかりますが、いっさい視力検査を拒否される患者さん、いざ、見えないっってなった時に
①元々視力が出ない人だった。たとえば幼少期から弱視だった
②病気のせいで急に視力が落ちた
のか、わからない。
以前、大学病院で、非常に難しい職業の人(察して下さい)が大騒ぎを起こし、
クスリのせいで見えなくなった、とか、危険な状態、緊急処置が必要だったのに、やってくれなかった、だのいちゃもんをつけて、警察沙汰、裁判になった事も。
ま、うちの患者さんに限って、品行方正な方が多いので、検査をきちんと受けられるなら、そういう心配はない、と信じています。