こんにちは。奈良田隆です。
今回はイスラエルの「ネゲヴ砂漠」について書いていこうと思います。

 



ネゲヴ砂漠は、イスラエル南部の砂漠地方。
「ネゲヴ砂漠の香の道と都市群」は、2005年に世界文化遺産に登録されています。

その名の通り、お香を運搬した交易ルートに4つの砂漠都市が発展しました。
最盛期は紀元前3世紀~後2世紀にかけてとのこと。

現在のペトラやガザなどには、当時のネゲヴ都市群を繋ぐ交易路が確認されており、盛んに交易が行われていたことを示す遺跡がたくさん残っているそうです。

マイルストーンや、キャラバン隊が使用した宿屋なども数多く保存されているそう。
1日では観光しきれないほど、見どころがたくさんです。

世界遺産に登録されている4つの遺跡はそれぞれ特徴があるようです。

ハルザ遺跡は、劇場や塔などが残っていて、その時代の大きな街を思わせます。
マムシト遺跡は、この砂漠の中で一番小さい遺跡ながらも、保存状態が良いそう。
アヴダド遺跡は、交易路に沿って移動していたキャラバンが使っていたと考えられる野営地。
シヴタ遺跡は、農業が行われた形跡が見つかったそうです。

それぞれ当時の様子が垣間見えそうですね。
砂漠という土地柄、キャラバン隊は食糧や水の確保が難しかったそうです。

そこで始まったのがシヴタ地区の農業なのだとか。
シヴタにはよく考えられた灌漑設備が整っていて、その技術は目を見張るものだったそうです。

マムシト遺跡は最も栄えた都市の1つで、大豪邸やダムを見張るための塔などもあるそう。
公衆浴場などでは、当時の人々の暮らしが見えてくるでしょう。

教会の床に残されているモザイク画は特に美しく、遺跡を訪れたらぜひ見ておきたいですね。
精巧に刻まれた絵は、その保存状態の良さからも世界遺産らしい遺跡だと評判が高いそうです。

アヴダッド国立公園は、そこに立派な街があったことを証明する建物跡がたくさん残っており、そのまま公園に制定されたのだとか。
丘の上に作られた街からは、ネゲヴ砂漠を一望できるそう。

公園の遺跡にはワイン工場跡があります。
発掘の途中でワインプレスや発酵場が見つかったのだとか。

当時の人々が、この砂漠地帯でブドウを育ててワインを作っていたということがわかるってすごいですよね。
年に数回しか雨が降らないネゲヴ砂漠でも、ブドウはたくさん実っていたということです。

一面に広がる砂漠の絶景を楽しみつつ、特徴の異なる遺跡でかつての人々の生活に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。