日経ビジネスの特集記事(2)インドネシア 覚醒する「未完の大国」(2) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の
概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>



日経ビジネスの特集記事(2)

インドネシア 覚醒する「未完の大国」 2013.4.8


5つの先入観とは?

1 インドネシアはBOP(Bottom Of the Pyramid、
ピラミッドの底辺)市場である

2 インドネシアは人件費は安い

3 インドネシアは親日国である

4 インドネシアはイスラム国家である

5 インドネシアは資源国である




以上の事柄は、インドネシアに詳しい人でもそう思い込んでいる
ことばかりです。


ところが、実態は全く異なることを日経ビジネスは示しています。


1について

コンビニエンスストアが増えるに従って、消費経済がそれぞれの
階層で凄まじい速度で浸透している、ということです。

まだ、上位中間層を狙って、JCBはプラチナカードのみを発行
している。上級会員の比率を高め、他のカードとの差別化を図る
ための戦略的です。


2について

最低賃金はは44%も上昇している。


3について

自動車や2輪、日用品、飲料などの多くの日本製品が愛されている。
しかし、「親日」とは限らないし、「親中国ではない」という意味
でもないのです。外交において多様性が重視されています。


4について

インドネシアの宗教分布を見ると、確かに88.1%がイスラム教
だそうですが、キリスト教9.3%、ヒンズー教1.8%などもあります。

イスラム教では豚肉は禁忌(タブー)ですが、豚骨ラーメン店が
増えていることから、華僑などイスラム教徒以外をターゲットに
していることが分かります。


5について

かつて石油産油国であったインドネシアは、今は輸入国となって
います。一方、石炭の生産量は伸び続け、輸出も伸びています。

しかし、経済成長に伴い電力需要が急増することが予想され、
受給が逼迫することは避けられない情勢になっているそうです。


これらの事実は、3現主義(現場、現物、現実)で見なければ、
見えてこないことばかりです。



大前研一氏は、『「リーダーの条件」が変わった』(小学館101新書)
の中で、次のように書いています。



いま世界ではBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に
続く新興国としてVITAMIN(ベトナム、インドネシア、タイ、
トルコ、アルゼンチン、南アフリカ、メキシコ、イラン、イラク、
ナイジェリア)などが注目を集めている。このうちブラジル、
インド、インドネシアは、いずれも2025年までに日本を抜いて
世界3位の経済大国になることを目標にしている。もしそう
なったら、15年後くらいに日本は世界で6位か7位に転落する
わけだ



 
次回は、「多様性(ダイバーシティ)」と並ぶキーワード
「変質」についてお話します。





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