濹東歌壇
東日本大震災
大津波あらびて家をまた人を押しぞひしげり何の怒りぞも
かろがろとあまた隠ろふ弥生(いやおひ)の木の芽日にけに生ふる折しも
避難所の闇に息づき骨肉を呼ばひゐるらむ湿るこころに
灯(あかし)なき鄙(ひな)に十日余かてほそくたより待つ民さきくありこそ
膝すすめ避難の民をねもころに労(ね)ぎますときにまなぶた熱し
原発のゆくへも知らに安げなき三月尽の風のおとする
国すくふいくさ果てなきみちのくに奮ふ十万かげ日向なく
東日本大震災
大津波あらびて家をまた人を押しぞひしげり何の怒りぞも
かろがろとあまた隠ろふ弥生(いやおひ)の木の芽日にけに生ふる折しも
避難所の闇に息づき骨肉を呼ばひゐるらむ湿るこころに
灯(あかし)なき鄙(ひな)に十日余かてほそくたより待つ民さきくありこそ
膝すすめ避難の民をねもころに労(ね)ぎますときにまなぶた熱し
原発のゆくへも知らに安げなき三月尽の風のおとする
国すくふいくさ果てなきみちのくに奮ふ十万かげ日向なく