第8話「タイセツな場所」 | ガールフレンド(非公式)

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前の話はこちら→第7話「チェリーの誘惑」

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友輝「お昼早く食べ終わっちゃったなぁ。どうしよっか」
「エクスキュゼモワ」
友輝「え?」
そちらを見ると金髪の少女がこちらを見て立っていた。
友輝「あ、クロエ先輩。何ですか、それ」
クロエ「えっと…『もしもし?』ですかネ?それとも『すみません』ですかネ?それとも…」
友輝「あ、英語の『エクスキューズミー』と同じですか?」
クロエ「ウイ!そうです!…で、なんのご用でしょうカ?」
友輝「いや、クロエ先輩が話しかけてきたんじゃないですか」
クロエ「オー、そうでした。友輝サンですよネ?」
友輝「そうですけど」
クロエ「これを見てください!」
友輝「えっと…。『夏に入る前に一涼み!春からひんやりする怪談を聞いて暑い夏に備えよう!※心臓の弱い方や小さなお子様はご遠慮願います 友達とでも良し!恋人とでも良し!一緒に怪奇現象の数々を目撃しましょう!』と…」
クロエ「これをオカルト研究会の燈サンからもらったのですが、男の子と一緒に行くといいことがあるそうです!」
友輝「え?それって彼氏とってことだと思いますけど…」
クロエ「でも色んな方を誘っているのですが誰も来れないそうなのです…」
友輝「まあ彼氏じゃないし結構怖そうだし春から怪談なんか聞きたくないし何より怪しいし…」
クロエ「友輝サンはどうですカ?」
友輝「これいつなんですか?」
クロエ「それが…今日なのです!」
友輝「えっ!…ほんとだ。今日の午後6時からか…」
クロエ「友輝サンも来れませんか?」
友輝「えっと…」
クロエ「いえ、無理ならいいのです。他をぶつかります…」
友輝「『他をあたる』ですね。…いいですよ」
クロエ「ウイ?」
友輝「行きましょう、これ」
クロエ「ほんとですカ!」
友輝「はい。でもできればもう一人くらい一緒に…」
クロエ「ノン!それはだめです!男の子と二人きりで行かないといいことがありません!」
友輝「そんなぁ…」
クロエ「一緒に行ってくれませんカ…?」
友輝「いえ、行きますよ。では予定を決めましょうか」
クロエ「ウイ!メルシーです!友輝サン!」

クロエ「お待たせいたしました!」
友輝「いえ、そんなことありませんよ」
クロエ「これもニホンのおもてなしですネ」
友輝「おもてなし…ですか?」
クロエ「ウイ!ニホンの人々は待ち合わせの何分も前に待っています!ニホンは電車もキチンと時間を守ります」
友輝「確かに。でもそれは日本人が時間にうるさいからじゃないですかね?」
クロエ「しかし、ムサシはニホンのセイシンをもっていません!」
友輝「ムサシって宮本武蔵ですか?」
クロエ「そうです!ムサシはわざとチコクしてコジロウの気を散らして勝っただけです!」
友輝「まあ…確かにそうですけど。そうだ、早く行かないと」
クロエ「オー、危うく忘れるとこでしたヨ」
友輝「確か地図が載ってましたよね…こっちですね行きましょう」
クロエ「ウイ!」

クロエ「友輝サン」
友輝「何ですか?」
クロエ「これはなんてよむのですカ?」
友輝「『かいだん』ですね」
クロエ「オー、カイダンデスか。カイダンを登るのはとても疲れますヨ」
友輝「その階段ではなくて、怪談というのは日本の怖い話ですよ」
クロエ「怖い話ですカ?でもなんで男の子と二人で行くといいのでしょうカ?」
友輝「いや、それは騙されたんですよ」
クロエ「そうなのですカ!?」
友輝「男の子と二人っていうのはカップルでってことです。カップルなら思わぬ進展も期待できますしね」
クロエ「オー!…ということはワタシは友輝サンとカップルですカ?」
友輝「えっ?いや、そうではないと思いますが…」
クロエ「そうなのですカ?あと友輝サン、これはなんと読むのでしょう?」
友輝「『かいきげんしょう』ですね」
クロエ「オー!カイキゲンショウ!…ってなんですカ?」
友輝「そうくると思いました。怪奇現象っていうのは超能力とかお化けとかですかね。まあ今回はお化けのことだと思いますよ」
クロエ「オー!ジャパニーズゴースト!ということは二人でいけばイッタンモメンやアズキアライに会えるのですカ!?」
友輝「会えるといいですね。着きましたよ」
クロエ「緊張しますネー…。オバケと話すときはやはりニホン語を使うべきでしょうカ?」
友輝「俺もあったことがないのでわかりませんね。なにせ怪奇現象ですから」

クロエ「すっごく怖かったです!背筋がのびてしまいましたヨ~」
友輝「『背筋が凍る』ですよ」
クロエ「でもザンネンです。オバケには会えませんでした」
友輝「まあたまにしか顔をださないんじゃないですかね」
クロエ「そうですカ…。オー!、今あの女の人の首伸びませんでしたカ!?」
友輝「え!?そ、そんなバカな…冗談ですよね?」
クロエ「そういうオバケもいるのですカ?」
友輝「またまたぁ…」
クロエ「いるのですネ!」
友輝「や、やめてくださーい!」

友輝「最後の最後で一番怖い話を聞きました…」
クロエ「そうですカ?ワタシは楽しいです!こうやってニホンの文化に実際に触れてタイケンするのが小さい頃からの憧れでしたから」
友輝「実際に日本にきてどうですか?」
クロエ「ワタシの思っていた通り、いや、それ以上にステキな場所でした!」
友輝「それはよかったです。一人の日本人として嬉しいですね。クロエ先輩が日本で一番好きな食べ物って何ですか?」
クロエ「イロイロあって悩みますネ…。でもやっぱりスシですかネ!サカナとオコメのハーモニーがたまりません!」
友輝「やっぱり寿司は人気なんですね」
クロエ「ウイ!」
友輝「じゃあクロエ先輩が日本で一番好きな場所はどこですか?」
クロエ「それはモチロン!…友輝サン」
友輝「なんですか?」
クロエ「明日の放課後、屋上に来たら教えてあげます!」
友輝「えー、もったいぶらずに教えてくださいよ~」
クロエ「ワタシのとっておきを教えてあげます」

友輝「お、いたいた。クロエせんぱーい」
クロエ「友輝サン、来てくれたのですネ!」
友輝「少し部活があって遅くなってしまって…」
クロエ「ノン、いいのです。これがニホンのセイシンなのです!」
友輝「そうですね。で、クロエ先輩のとっておきはどこなんですか?」
クロエ「それは…」
クロエ「この聖櫻学園です」
友輝「え?」
クロエ「友輝サンやみなさんと一緒に色んなことを体験して…」
クロエが柵に乗り出す。
クロエ「みなさんがこうやってイキイキと生活しているこの学校がダイスキです!」
友輝「クロエ先輩…」
クロエ「ワタシはみなさんと出会えて本当に良かったです!」
友輝「クロエ先輩」
クロエ「ウイ?」
友輝「みなさんもクロエ先輩に出会えて良かったと思っていますよ、きっと」
クロエは満面の笑みでこう言った。
クロエ「ウイ!」


登場ガール(☆は主役、○は初登場)
☆クロエ・ルメール

あとがき
待ちに待ったクロエ回ですね。
今回は今までと大きく変えました。
まずは登場ガールがクロエしかいないこと。クロエワールドを存分に楽しんでいただくためにこうしました。
そして、始めと終わりの言葉がどっちもないということ。クロエワールドを存分に楽しんでいただくためにこうしました。
屋上でクロエが待ってたことにしたのはあの有名なシチュエーションに近づけるためです。
もしかして明音が出てこなかったのは初めてですかね?
時間軸は4月30日、5月1日です。

参考リンクURL
(2015.2.12取得)

引用
(2015.2.12取得)