第83回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の臨時運営委員会が18日、大阪市西区の日本高野連で開かれ、大会を予定通り23日に開幕することを全会一致で決めた。「がんばろう!日本」を大会のスローガンに掲げ、東日本大震災の被災者や救援に携わる人々を応援する大会と位置づけた。

運営委は電力消費量軽減などを考慮し、簡素な大会運営を図ることを決めた。入場行進の取りやめなど開会式を簡素化し、大会第1日の試合開始時間を当初より20分繰り上げ、第2日以降の試合開始時間は今後検討する。また、地震の影響で東北(宮城)が15日の組み合わせ抽選会に出席できなかったため未定だった選手宣誓は、奥島孝康・日本高野連会長によるくじ引きで創志学園(岡山)の野山慎介主将(1年)に決まった。

 会議後の会見で、大会会長の朝比奈豊・毎日新聞社社長が「大災害の状況の中で開催するのはどうかぎりぎりまで話し合った。選手たちの意向を最大限尊重しよう、球児の夢を実現させたいと考えた」と理由を説明。さらに「必死のプレーを通じて被災者の一部にでも気持ちが伝わるようにしたい。ひたむきなプレーを続けることで、被災地の皆さんとの連帯を表していきたい」と訴えた。奥島会長は「こういう時期にもかかわらず甲子園でプレーした。この思いをかみしめればかみしめるほど、『がんばろう!日本』の思いを強くして、復興に努力していくと思う」と強調した一方で「(福島第1原発の)放射能の状況などでは、大会直前や大会中でも中止することもあり得る」との方針も示した。

 大会の開催決定を受け、出場校の甲子園練習は19日から2日間行われる。東北は19日に大阪入りし、20日の甲子園練習に参加する。【来住哲司】

 ◇被災地チームの意向がポイント

 午後4時半から約1時間15分の議論が交わされた臨時運営委員会。未曽有の大災害を受け、出席した委員26人(定員31人、5人は委任)の中からは中止、もしくは順延を検討する声も上がった。

 「出場するチームのためだけではなく、全国の高校球児のための大会。出場しないチームには学校が避難所となり、部活動どころではないところもある」「阪神大震災の時と規模が違い過ぎる」などの意見が出た。

 そのうえで、順延の可能性を検討。しかし、「センバツ大会はイベントではなく、教育活動の一環として部活動の成果を(長期休暇中に)試す場所。新学期に入って開催するものではない」として、順延は選択肢から外れた。

 開催か中止かで再度議論した結果、「被災地のチームが出場の意向を示している」ことがポイントとなり、「選手にとっては甲子園出場が一生に一度のチャンスとなる場合もある。夢の舞台を提供することが主催者としての役割」と方向性がまとまった。その中で、「被災地では深刻な状況が続いている」ことを考慮。「被災者にエールを送れるような特別な大会とする」という理念を掲げての開催が、全会一致で決まった。【堤浩一郎】
色眼鏡なんですかね、こちらの記事は十分議論したのが伝わってくるんですよね・・・
 
個人的には東北高校が出場の意向を示した時点で開催される気はしていました
 
逆に言えば辞退となれば中止の可能性が高かったと思います
 
被災地の方に元気と勇気と言いますが、衣食住の3つがまともじゃない状況で、それは厳しいと思います
 
現にテレビを見れる状況じゃない人も多くいるはずですからね
 
でも、教育の観点からすると色々と考えさせれることがあると思います
 
今までの恵まれた生活、野球を出来る喜び・・・
 
その一方で被災地を思いやる気持ち、とても難しい心境の中での試合になるかもしれませんが
 
持てる力のすべてを出して、思い切りプレーして欲しいです
 
懸念されるのは、どこかのバカみたいに発言する指導者がいないかどうか・・・
 
話は変わりますが、選手宣誓の創志学園は創部1年目で甲子園まで来たチームです
 
その学校が、今回の震災の年の選手宣誓をやるのは、ここからスタートっていう
 
そんな意味があるのかなって思います