福岡ソフトバンクの長谷川勇也外野手(25)が20日、“TMK解体”に意欲を見せた。アリゾナで共に自主トレをする小久保裕紀内野手(38)が俊足巧打とパンチ力を認め、3番定着を指令。昨季、チームトップの打率を残したプロ4年目の目標は首位打者と盗塁の大幅増。新たに主軸の一角を崩すという大命題を与えられた男は、来季も自主トレを開催することに決めたアリゾナで筋力トレーニングに励み、パワーアップを図っている。

■「トップ」の実績

 4年目の若武者が、多村やオーティズらとの3番争いに参戦する。小久保が「長谷川が3番を打てるようになれば」と期待したのに対し、長谷川は「将来的に任せてもらえるようになれば」。発言は控えめだが、チームを支えてきた「多村-松中-小久保」の一角を崩そうという大構想。ホークスもいよいよ下克上の世界に突入だ。

 多村、小久保が加入した2007年から3シーズンは3人が打線の核だった。だが、多村と松中がけがに悩まされ、小久保も今季39歳を迎える。「TMK」を継ぐ若手の成長はチームの大きな課題でもある。昨季143試合出場し、チームトップの打率・312を残した長谷川が期待されるのは当然のことだ。

 昨季負傷した多村に代わって開幕3番に松田が名を連ねた。長谷川もCSを含め32試合で5番を務めた。主軸の負傷を埋める形での起用だったが実績はある。「1打席1打席を大事にして、そこ(3番)にたどり着ければ」と慎重な言葉ながら意気込みをうかがわせた。

 自主トレでは筋力トレのノウハウを学んでいる。メジャーリーガーも使用するジムで小久保の専属トレーナーが作成したメニューを精力的に消化。キャッチボールも満足にできないほど、肉体を追い込んでいる。特に背筋など体幹部分を強化。「力を出す感覚が自分が求める打撃と似ている。福岡に戻っても継続していきたい」と手応えを感じている。

■「左に本塁打を」

 遊撃の頭上を抜く昨季の打撃スタイルは継続する。ただ「左方向に本塁打を打てるようになりたい」とも。球をギリギリまで引き付けて鋭く振り抜く打撃は、昨季の実戦の中で編み出した。「実戦で試すうちに、本塁打が増える打ち方が見つかるかもしれない」。2010年型打法を完成させ、3番定着を目指す。

 「2年目のジンクス」も関係ない。昨季の大ブレークで、当然相手バッテリーの攻め方も厳しくなってくる。それでも、首位打者を狙う男は「ストライクの球が来るのは変わらない。それを逃さなければいい」と淡々としている。

 練習を見守る小久保も若手の突き上げを待っている。「『いつまで(自分が)クリーンアップ打ってんねや』という思いもある。僕らを上回る若手が出てきてほしい」と口にしてきた。師匠の言葉に応えることが、何よりの恩返しになる。
TMKが揃って試合に出る事が少ないですが、怪我ではなく、TMKが衰えたからではなく

実力でクリーンアップを奪い取って欲しいですね

逆にTMKにはまだまだ譲らないという気持ちで挑んで欲しいです

怪我と戦うのではなく、チームメートと競争して、チーム力を上げて欲しいですね