右のエースを受け継ぐのはお前だ! 福岡ソフトバンクの斉藤和巳投手(32)が18日、開幕ローテ入りを目指して自主トレに同行している3年目右腕岩崎翔投手(20)の投球練習をブルペンで受けるなど、厳しく指導した。次代のエース候補には体づくりから技術、野球に取り組む姿勢まで、心技体を高めるため、徹底的にマンツーマン指導。自らの復帰時期は未定ながら、まな弟子に「エース道」を伝授する毎日だ。 ■直球のみ70球 1球ごとに金言を送った。野ざらしのマウンドで、斉藤が岩崎の女房役を務めた。ミットをたたく音が広大なアリゾナの自主トレ地に響き渡る。直後に声が岩崎に飛んだ。「球離れは左足が着いてから」-。立ち投げで直球のみを70球。岩崎も黙ってうなずいた。 チームが右の先発投手のコマ不足に苦しむ中、岩崎にかかる期待は大きい。ただ、斉藤から見れば昨季先発1試合で未勝利に終わった20歳の右腕は課題だらけ。「全然まだまだ。まず球の出どころが見えやすい。いずれ直すなら早い段階の方がいいと思った。上体が強くて下半身が弱いから」と指摘した。 第2クールからブルペン入りした岩崎も「ためになる。すぐに練習で意識し始めた。イメージもできてきた」と必死に吸収しようとしている。 ■同じ「タイプ」 互いに長身細身の本格派右腕。高卒でドラ1も同じだ。岩崎は今回、プロ入り前からあこがれていた斉藤への弟子入りを志願して同行した。一回り年下右腕の潜在能力を開花させるのは、斉藤にとっても自主トレの任務でもある。 「練習で120%の力で投げ込むことで、試合で7―8割の力を出せる」と持論を投球練習後に伝授。野球に取り組む意識の低さについても、厳しく説いた。投球練習の予定がない日も岩崎自身にプルペン入りを提案。「やらされるのではなく、自分は何がしたいのか考えるのが本当の練習。20歳でこの環境で練習できることがいかに恵まれているか、気が付けば結果もついてくる」と成長を促した。 岩崎も受けた恩は白星で返すつもりだ。一方で、日本から遠く離れた地で過ごし、国内自主トレ組の動向も気になる様子。特に杉内の自主トレに帯同した2年目左腕の怜王は自身と状況が似ているだけに、報道陣に逆取材するほど。「春に結果を出さなければ意味がない。2月1日からバンバンいけるように球質を高めたい」。狙うは秋季キャンプに続く、春季キャンプの“MVP”だ。 ■若手から刺激 次代のエース育成は斉藤自身の復帰へのモチベーションにもなる。「身近で見ると自分も(投げたいと)感じるところがある」と若手に交じって汗を流す。2年間実戦登板がなく、エースの座も杉内に譲った。だが、この男は自らのエース返り咲きもあきらめてはいない。初めて岩嵜の投球を見た時、和巳に似てるなぁ~と思いました
線の細さがやっぱり気になりますが、良い見本となる先輩が近くにいるので
存分に利用して、今よりも数段レベルの上がったピッチングを見せて欲しいですね