身も心も変シンします−。福岡ソフトバンクの多村仁志外野手(32)が8日、東京都内のトレーニングジムで行っている自主トレを公開した。継続中のトレーニングのテーマは「持久力向上」。144試合フル出場するための壊れない体づくりに加え、精神面の強化のため、メンタルトレーニングも導入した。ホークスに移籍して4年目、外野手としてのリーダーとも自覚しながら、生まれ変わった多村が存在感をアピールしていく。

■持久系筋力UP

 短い間隔でメニューをこなす多村の顔が苦痛にゆがんだ。開始から終了まで約3時間。荒い息からもトレーニングのハードさが伝わった。東京都内にあるスポーツメーカーが保有するトレーニングジム。さまざまなスポーツアスリートが汗を流す“虎の穴”として存在する施設で、多村のストイックな準備が進む。

 「シーズンを通して戦うため」。説明はシンプルだが、心身の変化は大きい。これまで強い筋肉づくりを目指してきたトレーニングを持久力重視にチェンジ。「1年間戦うスタミナであり、1試合戦うスタミナを考えている」。鍛える筋肉も体幹部から始まってあらゆる部位に進む。その間にストレッチも組み込まれ、強くしなやかで長持ちする筋肉へと変わりつつある。年末年始も「山トレ」で体を動かした。神奈川県厚木市の実家近くにある山で、クロスカントリーを実施。休むことなく強靱(きょうじん)な肉体づくりに励んだ。

 心も“よろい”をまといつつある。「故障して試合に出れば、パフォーマンスが落ちてチームに迷惑がかかると思っていた」。そんなネガティブな考え方を今季は捨てた。「(たとえ)故障してもごまかして試合に出られる体をつくる」と前向きな方針を掲げるに至った。

■信頼取り戻す! 

 きっかけはチームメートが発した言葉だった。「小久保さんや松中さんに『おまえが休むより打席に立った方が相手投手は怖い』と言われたことが響いた」。昨年11月には専属メンタルトレーナーとも契約。自ら認めた精神面の弱点克服にも着手している。「外野を引っ張る気持ちでシーズンに臨む」。リーダーの一人としての自覚も芽生え、背中を押している。

 故障に泣いた昨年、クライマックスシリーズ第1ステージの楽天戦を腰痛で欠場した。スタメンを直訴したが、トレーナーからストップがかかって出場を見送った。チーム内外から批判を浴びたが、言い訳はしない。「あそこで故障した自分の責任だから」。失った信頼を取り戻す場所はグラウンドしかないことも十分に理解している。

 今年元日、横浜市内の自宅近くにある杉山神社で引いたおみくじは大吉だった。「気持ちよく新年を迎えた」と笑顔を見せる。「とにかく優勝したい。そのために試合に出る」。ホークスに移籍して4年目、
すっかり遠ざかった歓喜を、今度こそ生まれ変わった多村が引き寄せる。
素質は・・・と言われ続け何年経つでしょうか・・・

怪我さえ無ければ活躍すると言われていますが

毎年のように怪我で離脱し、結果を残せないままです

さて、今年はどうなるのでしょうか・・・