傷つけられた長距離砲のプライドを取り戻す。和歌山市で開かれた「第5回小久保裕紀杯野球大会」に出席。野球を始めた原点の地で小久保は来季の本塁打ノルマを口にした。「30本が目標。40本とは言えないが、もう一度、ホームランを増やしたい」。吐き出された言葉には背水の覚悟が漂っていた。

 今季はチームでただ一人、全試合に出場しながら18本塁打に終わった。プロ16年間で100試合以上出場して、20本到達を逃したことは1度もなかった。「体が元気で全部出て(本塁打)18本じゃ、辞めなさいということ」。現役引退を示唆するようなドッキリ発言まで飛び出した。通算384発のアーチストにとって、それほど屈辱を感じたシーズンだった。

 一発減少は主将に就任した今季、チームバッティングに徹した影響もある。2ストライクに追い込まれたり、得点圏では右打ちを徹底。チームトップの81打点を挙げた。それでも「それ以外で小さくなりすぎた部分もある」と反省する。「16年間メシを食えたのは、やっぱり長打力やから」と“原点回帰”を図るつもりだ。

 通算400本塁打まであと16本。「今年やるつもりやったけど、できなかったからね。もう一回ボールがしっかり飛ぶようにこだわっていきたい」。史上16人目となる金字塔もあくまで通過点ととらえている。

 39歳を迎える来季は4年契約の最終年でもある。「やっぱり年齢かな、とは考える。それでも金本さんが40歳にしてキャリアハイを成し遂げたし、あきらめない」。覚悟を決めて臨むシーズンとなるだけに、結果次第では先の「ドッキリ発言」が取りざたされることもあり得るだろう。

 それほどまで自らにプレッシャーをかける理由の一つに、強力なライバルの出現もある。WBC韓国代表の李机浩の入団だ。「競争になるからしっかり準備してアピールしたい。無条件で一塁のポジションはない。まず試合に出ること」

 そのために「自主トレ前の自主トレ」を敢行する。12月の第2週から本格的に始動するトレーニング。隔日だった昨年とは違い、1月の米国アリゾナ自主トレと同じスケジュールで体を動かす。「健康な体で2月を迎えるのが最低条件」。その先に30発のノルマ達成が見えてくる。
打点はチームトップならも、全試合出て18本では年俸的にも働いていないと言わざるを得ないですよね

さらにこの数字なら松田や李も越える可能性は十分にありますし

若手と世代交代と言われても仕方ないです

来年、同じような成績だとユニフォームを脱ぐ可能性がありますが

若手が弾き出すのか、小久保が衰えるのか・・・

ただ、今年はチーム事情で思うようなバッティングが出来なかったのは事実なので

まだまだやるというのを見せてもらいたいですね