世界を制した「侍」のバットが空を切った。初回2死一塁。背水のマウンドに上った新垣が、新兵器を解禁した。4番栗原を追い込むと、135キロのフォークで空振り三振。課題の立ち上がりをクリアすると、オープン戦最終登板で汚名返上の好投を見せつけた。 「結果が出せて、ホッとした。今度ダメなら間違いなくファーム行きと思っていた」。6回3安打無失点。開幕ローテの一員に恥じない投球内容に、新垣が胸をなで下ろした。前回21日の中日戦は3回6失点。危機感は誰よりも感じていた。 2日前のブルペンで復活のヒントを得た。「スライダーがよくない時のために、もう一つ球種が欲しかった。遊びで投げたら良かったんです」。プロ2年目まで投げていたフォークを解禁。右ひじの回復が順調だからこその“遊び”が、この日の好投につながった。 3回に3者三振を奪うなど、計6奪三振。「フォークは3、4球ですよ」と新垣は説明するが、球数は少なくても広島打線が的を絞りにくくなったのは確かだ。リードした高谷も「投球の幅が広がるはず」と、確かな手応えを口にした。 ■直球キレ重視 自慢の直球も球速よりキレを重視した。「腕をシャープに振ることとバランスを考えた」。高山投手コーチの助言を受けて修正に成功。この日は最速149キロながら、ストライク先行で投手有利の投球を披露。四死球もわずか2個だった。 秋山監督も頼れる右腕の復活に太鼓判だ。「渚が結果を出した? うん、(開幕ローテで)いけそうだね」。右の先発陣柱となるべき存在に、高山コーチは「最初から完投は無理だろうが、1年間ローテを守ってほしい」と期待を寄せた。 初めて2度の2軍落ちを経験した昨季は、自己ワーストの4勝。ともにチームを支えるはずだった同級生の和田、杉内に負担をかけた。今季初先発は4月4日のオリックス戦(ヤフードーム)が濃厚。「去年は不本意なシーズンだった。繰り返したくない」。新垣の完全復活ロードが始まる。十分1軍で投げられる事は証明してくれました
長いイニングや球数を多く投げていないので、その辺りが不安要素になるかもしれませんね
ただ、新垣自身は初めてのねずみ手術ではないので、個人的にはあまり心配していないのですが・・・
外国人投手は大場は安定感に欠ける部分があるだけに新垣には安定感のある投球をして欲しいですね