■動く直球+シンカー

 大蛇のようにうねる球筋に、ムエタイ右腕が命を吹き込んだ。力自慢の横浜打線を相手に5回を2安打1失点。ローが開幕ローテの「当確ランプ」を点灯させた。両翼94メートルと狭い横浜スタジアムで、安全な内野ゴロの山を自在に築き上げた。

 「内野ゴロでアウトを10個? ボクの持ち味だからね。いや、11個でしょ? 」。内野ゴロの数を間違えるほど、試合後のローはご満悦だ。直球は最速143キロながら、外国人お得意の「動く直球」。それに沈むシンカーを有効に織り交ぜた。

 圧巻は5回だった。先頭の藤田の三ゴロが一塁手の失策を呼んだが、球を徹底的に低めに集めて三者連続の二ゴロ。「少し疲れたけど、大丈夫だよ。6回まで投げられたね」。72球でマウンドを降りた201センチの大男は光る頭をなで上げた。

■高山投手コーチ納得

 「合格点? あれだけ球が動いて、ゴロを打たせればね。計算できる内容だったし、打者がみんな球の上っ面をたたいていた」。高山投手コーチも納得の表情だ。次回は18日のロッテ戦(ヤフードーム)に、中5日登板することも決まった。

 米国で主を待つペットの大蛇、そして趣味のムエタイ…。話題満載のローだが、素顔は真面目な好青年だ。今回の関東遠征でも、外国人選手が大好きな東京・六本木での夜遊びは自粛。宿舎近くのアメリカ風エビ料理の店に連日通い、体力を温存して登板に備えた。

■立ち上がり課題自覚

 先発ローテ入りが確定的な開幕へ向け、課題も残った。初回は1四球に2盗塁を許し、2回も2四球。「立ち上がりはフォーム修正も必要だったし、クイックも修正しないと」。課題は自覚しているだけに、残り3週間での修正は可能だ。

 シーズンでは強力な援軍も来日する。「5月に家族がくるんだよ。うれしいね。ただし、(ペットの蛇の)エンゼルちゃんはこないけどね」。陽気な右腕はお茶目にウインクした。日本で活躍しなければ、帰国を待ちわびる愛蛇に合わせる顔がない。
まだ実戦の投球を一度も見てないので、見たいのですが・・・
大きな体格とは裏腹に、低めにコントロールされた球で打たせて取るピッチングです
ここまで結果を残していますし、当確というよりは確定で良いと思います
ローの後を投げたジャマーノも好投しましたが、3外国人投手がローテーに入る事は考えにくいですし
今後は連投などをさせて、中継ぎの適応力を見て使い方を決めるでしょうね
ただ、今年も離脱が無いとは言いけれないので、ジャマーノと秀聡がいるのは大きいですね