福岡ソフトバンクの秋山幸二監督(46)が「メジャー式タイムスケジュール」を本拠地ヤフードームでのオープン戦期間中にテスト導入することが2日、分かった。昨季まで行っていた全体練習前の集合と全員によるウオーミングアップを取りやめ、開幕までの1カ月間でベストの調整法を確立。キャンプから「準備」をキーワードにチーム再建に尽力する秋山監督が選手に自己管理の意識を徹底させ、覇権奪回を狙うにふさわしい真のプロフェッショナル集団をつくり上げる。

 生まれ変わろうとするチームにふさわしい、斬新なアイデアが飛び出した。全員集合と、投手と野手が一緒になったウオーミングアップを一時的に取りやめる。「まずは試験的にやってみてね。支障が出るなら、また考えればいいことだから」。本拠地のオープン戦開幕を前に秋山監督が、またしても大胆な改革計画を示した。

 ヤフードームでのナイター(午後6時開始)の場合は、試合が始まる4時間前の同2時に選手、コーチ、スタッフがグラウンドに集合。一体感を高める目的のほか、円陣の中ではマネジャーからの事務連絡や1軍に昇格した選手のあいさつなどが行われ、そのまま全体練習へと入るスケジュールが慣例化していた。

 「ただ、ウチは早出(練習)をする選手が多いからね。(集合がかかることで)流れを止めるというか、着替えをしないといけないから」とは秋山監督の説明だ。全体練習前の個人練習は王ホークス時代から続く伝統でもあり、小久保や松中を筆頭に主力が率先して汗を流す姿は珍しい光景ではない。例えば川崎なら正午前に球場入りし、ストレッチや打撃練習、ノックを受けるなど、必ずひと汗かいている。

 集合や全員によるウオーミングアップをなくせば、野手ならフリー打撃を行うまでの約1時間を課題克服の時間に充てるなど、個々のペースで調整することも可能だ。「その間に個別ミーティングをする人もいるだろう」。秋山監督はうなずいた。タイムスケジュール的にはメジャー式と同様でも、体力温存に主眼を置いたものではなく、自己管理の意識をより徹底させる狙いを込めた。

 「勝つために何をすべきかが大前提」と表現した“王イズム”を受け継ぐ一方で、さまざまな改革案を打ち出し、即実行に打ち出してきた。そんな秋山監督を王会長は「自分の思いを『秋山カラー』として素直に出してほしい」と見守る。昨年10月に就任してから約5カ月がたち、新鮮な「カラー」は着実に浸透。春季キャンプを乗り切り、小技を織り交ぜた攻撃と投手陣の成長でオープン戦も連勝発進した。

 「(新調整法を)シーズンでもやるかは分からない。とにかく、いろいろやってからだよ」。采配(さいはい)同様に自然体の姿勢の中にも、チャレンジ精神を失わない。16試合にわたる本拠地オープン戦を通して、秋山スタイルを確立する。
全体の流れの中で時間を無駄にしない為の変更という感じですね
オープン戦で試して良ければ、そのまま継続となるのでしょうか・・・
去年は西武の選手がアーリーワークで打線爆発という結果になりました
今年はホークスの選手が・・・となればいいですね