若きリーダーに正月はない! 福岡ソフトバンクの川崎宗則内野手(27)が23日、本拠地ヤフードーム内で契約交渉に臨み、現状維持の1億5000万円で更改した。今季は自己最高のリーグ3位となる打率・321を残したが、北京五輪期間中の故障でホークスでの8月以降の実働はほぼゼロ。4年連続の長期離脱に、球団は交渉の席上で「フル出場」を要請した。川崎も正月恒例、地元鹿児島でのテレビ、トークショー出演を見合わせるなど“正月返上”調整の構えだ。 (金額は推定) ■4年間故障続き 周囲の期待と、それを裏切り続けた現実を受け止めた。川崎は「4年間、ケガをして試合に出ていない。フルで試合に出なきゃいけないと言われました」と、約1時間の交渉を振り返った。角田代表は「ケガをしないために自分自身で考えてくれ、と。そこを一番大きく要望した」と報道陣に説明。同様の要請は、横浜時代に故障の多さでも知られた多村が加入した際と、今回の川崎に限ったことという。 2003年にレギュラー定着して以降、全試合出場は04年が最初で最後だ。05年は左肋(ろく)軟骨挫傷、06年は第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で右ひじ靱帯(じんたい)を損傷、07年は右手中指を骨折した。今年は北京五輪期間中の8月に左足甲を疲労骨折。帰国後の32試合で出場は最終戦での代打からの1試合と、実質上は復帰できなかった。 不在期間にチームは大失速し、王前監督の最終年に最下位。初のダウンも「覚悟していた」と打ち明ける。「北京でケガをして試合に出られず、それでも(年俸が)変わらないのは想定していなかった」というのは本音だ。 ■「フル」なら2億 「査定的には若干のマイナス」と角田代表は認める。「チーム状況にもよるが、フル出場していれば2億円の大台に近づいた可能性もあった」。五輪中の故障である点、チームの若手のまとめ役としての働きも考慮しての現状維持は、離脱ゼロへの“期待料”込みの側面もある。 すでにフル出場へ向けて動き出している。調整を最優先する意図もあり、年始の露出は控え目。元日恒例の地元鹿児島民放テレビ局の生放送や、2日の大型商業施設でのトークショーへの出演を見合わせた。始動日については「いつですかね。体を動かしたくなったら動かします」と明言しなかったが、年末も年始も関係なく調整ペースを守る考えのようだ。 球団からは「故障前の活躍以上のものを求めている」と注文された。成績、リーダーシップ、ファンサービス…。望まれる活躍は多いが、川崎は「プロ野球選手として、チケットを買ってくれているファンのためにプレーすること。それ以上のことは、また考えたい」と原点に帰る。 世界連覇をかけた第2回WBCに始まる節目の10年目。すべてはグラウンドに立ってからだ。フロントからの要請はファンの気持ちの代弁でもあると思います
全力プレーが故の怪我といっても、ファンは納得出来ない部分があります
今年の五輪の怪我は無理をして出場した結果ですからね
来年こそはフル出場を期待したいですね