タカ、薩摩に上陸へ-。福岡ソフトバンクが公式戦の鹿児島開催を検討していることが16日、分かった。早ければ2010年にも開催、翌11年の九州新幹線開通によるファン開拓を目指す。候補地の鴨池球場(鹿児島市)でのホークス主催公式戦は1992年以来。鹿児島県姶良郡出身の川崎ほか、杉内、本多ら鹿児島ゆかりの主力を抱えるホークスが「九州のホークス」戦略に沿って戦地を拡大する。

 これまで徐々に活動地域を拡大してきたホークスが、九州の南端まで“前線”を押し広げる。北九州のほか長崎、熊本、宮崎…と行ってきた地方開催。球団関係者は「2010年以降、鹿児島での開催を視野に入れている」と検討中のプランを明かした。

 候補地の筆頭は市街地にもほど近い県立鴨池球場。10年に同球場で公式戦となればダイエー時代、1998年6月のロッテ戦以来12年ぶりで、主催試合に限れば92年8月の近鉄戦までさかのぼる。今年も2軍公式戦が鹿児島・薩摩川内で行われることはあったが、これは同地で2軍春季キャンプを行うロッテのホーム扱い。ホークス主催は球団、地元の両者にとっての念願だった。

 背景には「九州のホークス」という地域密着の戦略がある。準ホームの北九州に加え、経営母体がダイエーからソフトバンクに替わった05年からは九州各県での地方開催が恒例化。今季は熊本、宮崎の2カ所で公式戦を主催、横浜主催ながら大分でも戦った。

 来季は熊本、長崎の2カ所での開催を予定。「1シーズンの(九州)全県開催は雨天中止のリスクから難しいが、将来的にはローテーションで公式戦を行いたい」。竹内孝規最高執行責任者(COO=48)も北九州+巡回しての地方開催2試合という長期構想を持っている。

 「2010年以降」のタイミングは、鹿児島が変革を迎える時期でもある。「11年春に博多-鹿児島間を結ぶ『九州新幹線』が開業する予定も大きい」(球団関係者)。地域の転機を控えたファン層拡大は球団にとっての重要課題。鹿児島にとっても地元九州に本拠地を置くホークスの公式戦開催は、地域振興の面でもプラス効果が期待できる。

 現在、ホークスには鹿児島県姶良町生まれの川崎(鹿児島工高出身)をはじめ、鹿児島実高出身の杉内、本多ら主力選手が在籍。現役時代はエース右腕として活躍した田之上投手コーチも指宿市出身だ。薩摩川内市を1月の自主トレ拠点とする選手も多く、縁は深い。

 地方開催は、球団が興行権を地元企業に売却する形を基本として運営している。主催・協賛企業の募集や環境整備などクリアすべきハードルはあるが、鹿児島開催の早期実現に向け、球団は折衝を重ねていく構えだ。
地元九州各地で試合をするというのはファン獲得にも繋がるでしょうし良い事だと思います
記事にもあるようにホークスと鹿児島の縁は深いですからね
毎年は無理でも、ローテーで九州各地を回ってファンを獲得して
野球界の裾野を広げて欲しいですね