■秋の成果維持

 秋の成果をムダにするわけにはいかない。来年2月、秋山ホークス初の春季キャンプは、異例の紅白戦で幕を開ける可能性が出てきた。1カ月以上に及んだ秋季練習、キャンプもきょう20日で終了。猛練習でたくましさを増した選手たちを見守りながら、秋山監督が言葉に力を込めた。

 「野球選手にオフはないんだ。来年2月のキャンプは、最初から実戦でやれるくらいに仕上げてきてほしいね」。地獄の猛練習で選手たちを鍛え上げたが、12、1月は野球協約の規定により監督、コーチの直接指導はできない。この“放牧”状態の2カ月間も猛練習を継続させるため、春のキャンプは初日から実戦形式とすることをほのめかした。

 手応えがあるからこその「実戦」示唆だ。前日夜、1軍首脳陣と球団幹部が宮崎市の津村重光市長との懇親会に出席。その席で、秋山監督は笠井オーナー代行に秋の成果を報告した。「いい練習ができてます、って言ったよ」。成長を大きなテーマに掲げて臨んだ1カ月を、自信の口ぶりとともに振り返った。

 「ここまでやってきたものをいかにオフも継続するかが大事。せっかくこれだけやってきたんだから」。懇親会では「このまま春のキャンプに入りたいくらい」とも話していたという秋山監督。2月1日をスタート地点とするにはいかないというわけだ。

■いきなり実戦

 過去にも春季キャンプ初日に実戦を組み込んだ例はある。ホークスではダイエー時代の1993年に根本監督(当時、故人)が、最近では2004年に中日・落合監督がいきなり紅白戦を行い周囲を驚かせた。いずれも就任1年目の春で、背景には選手への目が届かないオフに対する共通の狙いがあった。こうした例を踏襲すれば、若手の仕上がりを「テスト」する狙いで、秋山監督が真っ先に紅白戦を実施することも予想される。

 この日、A組ではケース打撃が行われた。今キャンプで初めての実戦形式の練習だったが、秋山監督は「実戦? まだまだだよ。2月はバントとかのサインも増えるんじゃないか」と予告。「オフにどれだけやったかは最初の動きで分かる」。実りの秋から、放任の2カ月を経て迎える春。「地獄」の継続を厳命されたナインに、のんびり休んでいる時間はない。
この秋の練習の成果があるからこそ、それを持続させて春季キャンプをスタートしたいんでしょうね
来年は例年よりも開幕が遅くなるので、本来はスロースタートでも良いはずですが
WBC組はそんな事も言ってられないですしね
主力が2月1日に動ける体で来れば、若手も調整しなくてはいけませんし
尻を叩く意味でも、こういう発言は良いかもしれませんね