20勝右腕から手に入れた勝利に、試合後の王監督の足取りは軽かった。「何たって、岩隈を初攻略か。パ・リーグでは初被弾なんでしょ? あれでリズムがだいぶ崩れたんじゃないのかな」。たたえたのは初回の松田の16号先制ソロだ。152回1/3も続いた被本塁打ゼロ。延べ589人目でタカの若武者が仕留めた。 会心の一振りだった。「考えすぎず、思い切った打撃ができた結果。『何とか先制点を』と思っていた」。カウント1-1から真ん中の115キロのカーブを振り抜くと、糸を引くようなライナーが左翼ポール際に着弾した。 チームは今季4敗と岩隈を苦手にしているが、松田にとってはカモだ。対戦成績は16打数9安打。「甘い球を逃さず打てている。いいイメージを持って、積極的にいくだけでした」。試合前まで岩隈の今季の被本塁打は交流戦で許した2本のみ。1956年の故稲尾和久氏(当時西鉄)に並ぶ最少被本塁打2本の夢を打ち砕いた。 先頭の5回は中前打。2点を追加する起点となった。岩隈はこの回で降板。防御率両リーグトップの座からも引きずり降ろすダブルパンチを食らわせた。 試合前にミラールームにこもるのは儀式となった。バットを持たずに素振りを繰り返す。右足が浮かないよう、体重を残しスイング。外に逃げる変化球への対応力を上げた。岩隈から奪った一発も「センターに打ち返すイメージでカーブに反応できた」と胸を張った。目標の年間20発まであと4本。来季も中軸を張るためにも越えたいところだ。 8月13日以来の連勝で、4日ぶりに最下位を脱出した。王監督は「選手が少し『らしさ』を取り戻してくれた」と喜んだ。勇退会見で大きく負け越した9月を「考えられない試合が続いた」と振り返っていただけに、普段通りの力を出して戦う姿を待っていたはずだ。ソフトバンク通算300勝も達成。あと3勝に迫った王ホークス1000勝(森脇代行時代を含む)も必ず手にする。好球必打!飛ばす力はあるので、あとはいかにボール球を振らず
ミスショットを無くすかですね
松中・小久保が下降線の一途を辿る中、松田にかかる期待は大きいとは思いますが
それを力に変えて頑張って欲しいですね!