■98年以来67敗目 まるで夢のような一夜だった。ちょうど24時間前、歓声がこだましたベンチに、再び重苦しい空気が流れ込んだ。「昨日の勝ちで流れをこっちに持ってこれると思ったけどな」。王監督のため息とともに、自力でのCS進出が消滅した。 前夜、9回2死の「あと1球」から奇跡の逆転弾を放った本多が、初回に空振り三振。待望のヒーローが元気なく打席を後にすると、スコアボードは凍り付いたように動かなかった。無得点に終わったその裏、オリックスは併殺崩れの間に1点を先制。あっという間に主導権を奪われた。 天を味方につけたはずだった。この日は神戸地方の予報は雨。前夜の勢いを持続したいホークスにしてみれば、どうしても中止になってほしくないゲームだった。「雨が激しくなってきたね。大丈夫かな」。試合前、空を見上げて気にしていた王監督は「勝って帰れれば最高? そうだね」と意欲満々だったが、小雨の中で白星を拾ったのはオリックスだった。 初回のオリックスの1点は、併殺の遊ゴロの処理を焦った森本の事実上の失策。「ダブルプレーだと思ったけどな」。王監督が首をかしげたように、この日はミスがすべて失点につながった。松田は2失策、3回にはホールトン-高谷のバッテリーが、9月だけでチーム3度目の重盗を決められた。「いい時は守備のミスが点にならないんだけど」。王監督もあきらめ顔で振り返った。 昨年8月以来の5カード連続負け越し。勝ち越しなしは12年ぶりに9カード連続となり、借金は再び6にふくらんだ。シーズン67敗目は1998年以来。これらの数字は99年に王ホークスが優勝する以前の「万年Bクラス」とやゆされた暗黒の時代のものばかりだ。 10年連続で維持してきたAクラスは、他力に頼るしかなくなった。正念場の敵地6連戦で1勝5敗と崩れ、あす20日からはヤフードームで今季最終の5連戦だ。ビジターでリーグワーストの借金14を抱えるホークスも、本拠地では8つの貯金がある。最後の意地を見せるには、もはやこのタイミングしかない。 「久しぶりにホームに帰ってね。本拠地では最後だから」。試合後、約10分の長いミーティングで「福岡に帰って頑張ろう」と選手に語りかけた王監督は、寂しそうに移動バスに乗り込んだ。残り13試合。地元ファンの前でも黒星を並べるようなら、勝率5割も、5位の座すらも危うくなる。劇的な勝利をもチームのカンフル剤に出来ないのであれば
もう終戦と言ってもいいかもしれませんね・・・
ここまで来れば最下位まで落ちて、チームを立て直した方がいいと思います
本拠地での5試合、試合の終盤にスタンドの空席が目立たない試合をして欲しいですね