原辰徳監督(50)率いる巨人は7日、カモ中のカモのヤクルト戦を雨で流したが、首位阪神が広島に敗れたため、ゲーム差は4に縮まった。阪神は今季5度目のマジック消滅。巨人にとっては、96年の長嶋巨人のメークドラマを超える、最大13ゲーム差からの逆転Vの公算がまた大きくなった形だ。ついに、渡辺恒雄球団会長でさえ口にしていない「原ジャパン待望論」が飛び出した。 原監督は雨天中止を受け、「しようがない。1日休んで、また来週に備えます(9日の中日戦から9連戦)」とサバサバした表情で引き上げた。 にわかに現実味を帯び始めた奇跡。懐刀の伊原ヘッドコーチは「勝負は長いシーズンを通しての成績で決まる。序盤は阪神が何もかもうまくいきすぎていた。今年のクライマックスシリーズ(CS)では、シーズン優勝チームに1勝のアドバンテージがあるからね…」と巨人の地力に自信を示しつつ、逆転Vの必要性を訴える。 その伊原ヘッドに、球界全体を巻き込んでいる来年3月のWBC監督の話題を振ってみると、「ひとつ言えるのは、(日本代表監督は)現職の監督でないとダメということ」とキッパリ。「誰であれ現場から離れていれば、感覚がさび付くのを避けられない。北京五輪でも、現職の監督であれば、岩瀬、川上をああいう形では使わなかったはず。抑えは(上原でなく)藤川球児でしょう。岩瀬は今季何度も抑えに失敗していた。川上の状態も連投に耐えられるものではなかった。現場にいればわかることです。ところが、北京五輪の首脳陣の頭からは岩瀬や上原の一番良い時のイメージが離れなかったのではないか」と指摘する。 確かに、星野仙一氏に2003年オフに阪神監督を辞任して以来、長いブランクが横たわっていたのは事実。球界には「WBC監督に現職監督は酷」との見方も根強いが、06年WBCの王監督がそうだったように、キャンプとオープン戦を配下のコーチに任せれば不可能ではない。チームを離れるリスクは、代表に選ばれる選手も同じだろう。 その上で伊原ヘッドは「ウチの監督なんか、いいんじゃない? 現職だし、あの性格ならみんなが付いていくよ。主催が読売(東京ドームで行われるWBC第1ラウンドA組は読売新聞主催)という意味でもぴったりでしょう」と語る。 身内の“ひいき目”があるにはせよ、原監督は第1次政権の02年に星野氏が成し得たことのない日本一を達成している。昨年はリーグ制覇、仮に今季も奇跡の逆転V、日本一ともなれば、原監督に日の丸の指揮官を任せていけない理由はなさそうだ。 ちなみに原監督は北京五輪直前の8月9日、強化試合(東京ドーム)でセ・リーグ選抜を率い、星野ジャパンを11-2で破ってしまった。本塁打を放った鳥谷(阪神)が「試合前に原監督から『絶対に勝つ』とのお言葉があったから」と述懐した通り、異様なほど気合が入っていた。 渡辺会長が「(WBC監督に)星野君以上の人がいるかね? おれはいるとは思わない」と擁護発言したことから、読売首脳の意向は「星野監督」と受け止められている。だが、これに対し、巨人の現場関係者やOBで「どうして読売トップの口から、巨人と縁もゆかりもない星野の名前が出なくてはいけないのか」と地団駄を踏んでいる人も1人や2人ではない。 ひょっとすると、原巨人の逆転Vが成就したとき、星野氏の“続投”が既定路線とみられているWBC監督人事にも、ミラクルが起こるのかもしれない。巨人がどうとか、原がどうとか、そういうのを今言うつもりはないですが
井原の言う「現職だからわかることもある」「感の鈍り」は一理あると思います
適材適所に、その時に調子の良い選手を使う・・・
これが短期決戦に一番必要なことだと思います
メジャーの選手を扱えるような監督と言われてますが
選手個々の役割をはっきりさせれば、あとは選手の自主性に任せても良いと思います
責任は監督が取ればいい・・・