ここ一番の1本が出ない…。杜(もり)の都でホークス打線のタイムリー欠乏症が深刻さを増した。楽天先発の永井に4回までに5安打を放つなど好機をつかみながら0行進。残塁は10を数え大隣憲司投手(23)を見殺しにした。楽天と入れ替わり5位に転落。25試合以上消化した時点では1997年10月11日以来、3847日ぶりの屈辱の順位だ。情けない低迷を打破する救世主が一刻も早く出てほしい。

■6年ぶり借金「2」

 鬼門の大歓声が耳障りだった。永井と山崎武がお立ち台で声を弾ませる間、厳しい表情の王監督がロッカー室で選手に訴えた。「この流れを変えるのは自分たちしかいない。とにかく0点じゃ勝てない」。約5分間の緊急ミーティングに未曾有の危機感がにじんだ。

 2年目の永井に屈辱の完封負けを喫し、ついに5位転落。25試合以上消化しての5位は97年10月11日以来、10年と195日ぶりだ。「点が取れなかったな」。王監督は1点差で敗れた前夜と同様に、あと1本が出ない貧打線に頭を抱えた。

 序盤から残塁の山を築いた。初回は仲沢と多村の連打で1死一、二塁としたが、4番松中は平凡な左飛。続く小久保の四球で満塁としたが、柴原は二ゴロに倒れた。4回までに毎回の7残塁。初回に中軸が爆発した楽天とは正反対だった。

 「あそこは消極的でなく、積極的にいった結果だから。これはしょうがない」。4点を追う7回2死満塁。一発なら同点の絶好機で、松中が再び唇をかんだ。フォークの連投で追い込まれ、4球目のカーブをとらえきれずに遊ゴロ。残塁は2ケタの10にまで増えた。

 今季2度目の完封負けを引き起こしたタイムリー欠乏症は深刻だ。20日の日本ハム戦の5回に松中が放って以来、22イニング連続で適時打は出ていない。「ランナーを置いての表現ができていない」。一発不足に続く新たな症状に、王監督の苦悩は深まるばかりだ。

 王ホークス3年目の97年は4位。その悔しさを知る小久保らがチームを引っ張り、翌98年には3位タイ、99年には日本一に輝いた。しかし、黄金時代を支えた主力選手は次々と流出。王監督が望む若手の突き上げは少なく、今季もチームは転換期の真っただ中にある。

 今季最多となった借金「2」も6年ぶり。敵地仙台では2年越しの4連敗となった。王監督が「とにかく明日」と必勝を誓った24日の楽天先発はエース岩隈。ダルビッシュと防御率1位を争う右腕は、現在の打線にとっては巨大な試金石だ。

 「永井はフォークが良かったが、僕が一番の仕事をできなかった。気持ちを切り替えて、岩隈を打ちます」。ムードメーカーの川崎が誓った。仙台で3タテを食らえば、4月の月間負け越しも決まる。開幕前の予想でV本命に押されたが、早くも正念場を迎えた。
現在5位・・・
ここから巻き返す要素を探すのが大変です
大村の復帰で好転するとは思えず・・・井手がいつ帰ってくるのか・・・
川崎の復調も待たれます
やっぱり問題は打線ですよね
確かに投手陣もいらない失点というか、簡単に点を与えています
先発投手が早々に失点する悪い流れでもありますが、それでも3~4点ですからね
投手の責任だ!とは言えませんよね!?