今季から埼玉西武ライオンズの指揮を執る渡辺久信監督。最多勝を3度受賞するなどの活躍で西武の黄金時代を支えただけでなく、日本人離れした抜群のスタイルと甘いマスクで多くの女性ファンを魅了した。西武からヤクルト(現・東京ヤクルト)、台湾・勇士(現・誠泰の前身のひとつ)に渡り2001年に現役引退。04年、二軍投手コーチとして古巣・西武に戻ると、ニ軍監督を経て共に黄金時代を支えた伊東勤監督からバトンタッチを受けた。 昨年26年ぶりのBクラスに沈んだ埼玉西武に対して、開幕前の評価は決して高いものではなかった。開幕して約1カ月、その声を覆すかのように2位・北海道日本ハムに0.5ゲーム差の僅差ながら首位をキープしている。懸念されていたカブレラ(オリックス)、和田一浩(中日)ら主力の移籍……チームの要が抜けた穴をどう埋め、勢いづけたのか。 「うちは昨年5位、失うものは何もない。とにかくやるしかないという気持ちだけ。ただ若いチームだから元気だけはあるよ。これから面白いチームになると思うよ。キャンプでも朝7時から練習があったり、夜8時まで残って練習したりよくやっていた。各選手にチャンスがあって、それぞれに『自分がやるぞ!』という気持ちが強かったと思う。とにかくやるのは選手だしね」 渡辺監督はチームの状況を悲観することもなく、いつも通りニコニコと優しい笑顔で話してくれた。とにかく選手を信じてやるしかない、という気持ちが伝わってきた。 合言葉は「渡辺監督を胴上げしたい」 埼玉西武躍進の中心に、新外国人ブラゼルの活躍がある。20日の東北楽天戦(Kスタ宮城)では、両リーグ通じて一番乗りとなる10号先制2ランを放った。打率は2割7分6厘とさほど高くないものの、リーグ2位タイの18打点、長打率も5割9分2厘で2位にランクイン。ここまで主砲として十分ともいえる活躍を見せている。西武ドームへは西武線を使って通勤する“電車男”として、すでにファンにも知られているだろう。 渡辺監督は、未知数であるブラゼルに対しても見守るスタンスを取ってきた。 「日本の野球に慣れるまで少し時間はかかると思うけど、慣れてきたらそこからだよ」 主力が抜け、明らかな戦力ダウンでの船出に焦りがなかったわけではないだろう。それでも、選手を信じる気持ちに変わりはなかった。 ブラゼルは言う。 「いつも接していて思うのは、監督は本当にポジティブな考え方の持ち主だということ。毎試合必ず『きょうも頼むぞ!』と声を掛けてくれる。監督も台湾野球を経験しているし、異国の地でプレーする気持ちがわかるんだと思う。 日本の野球を理解するまでは確かに大変だったよ。監督も、『最初は真っすぐで勝負してこない』と教えてくれた。ベンチで幾度となく腹を立てて、『勝負して来い!』と怒鳴ったりもした。でも、“これが監督の言っていた日本の野球なんだ。これに頭にきて自分のリズムを崩していたら、自分の良さが出せない”と開き直ることができたんだ」 言葉や立場を超えた、監督と選手の信頼関係。渡辺監督が経験してきたもの、歩んできた道があるからこそ、ブラゼルに贈った言葉に大きな意味が生まれたのだろう。 埼玉西武の選手、コーチ陣、スタッフみんなが口をそろえて言うのが、「とにかく渡辺監督を胴上げしたい。勝ちたい」の言葉。ブラゼルも「監督が信頼してくれているのがわかるからこそ、その期待に応えたいという気持ちが大きいよ」と声を大にする。 悪夢のBクラス転落から、再び黄金時代へ――。下位予想とされていたチームが渡辺監督の下、ひとつの目標に向かって走り出した。個人的な意見ですが、ホークス足りないものはこれだと思います
選手に伸び伸びと野球をさせる事が出来ない首脳陣
勝てば選手を褒め、負ければ監督の責任というのが理想ですが
ホークスからそういう話は聞こえてきません
西武の選手の「監督を胴上げ」というのとホークスの選手の「監督を胴上げ」は
全然種類が違う気がします
それはチームの勢いや試合の流れに影響していると思います
監督が代われば、チームも変わる・・・
といっても、それはいつになるのでしょうか・・・