スギ、まあ落ち着いて-。斉藤和巳投手(30)が23日、15勝左腕の銭闘モードに待ったをかけた。昨季の不振もバネに今季チームトップの白星を挙げた杉内は、8000万円増の年俸2億円を最低ラインとし、契約更改を保留。これに斉藤は「続けて成績を残してから言った方がカッコええ」と冷静な交渉を促し、来季以降の好成績継続へハッパをかけた。 (金額は推定)

 くすぶる火種に水をかける存在も必要だ。後輩の杉内が年俸2億円とみられる最低要求ラインを譲らず、1億9000万円の提示を保留。「他人の契約やからアレやけど…」。そう前置きした上で、斉藤は大局的見地からもの申した。「続けて成績を残してから言った方がカッコええし、それが当然やと思う」。球界を代表する先発完投型が“火消し”に回った。

 まず求めるのは広い視野だ。「どれだけ全体が見えてるかやな。これで2億にいったら和田が怒るよ」。杉内と同学年の和田は入団から4年連続2ケタ勝利の末、昨オフに2億円到達。対して杉内の白星の軌跡は、1年目から2、10、2、18、7、15と波形を描く。

 杉内の訴えは単年契約である以上、不振なら大幅減ものむが、好成績なら大幅増は当然というもの。昨年3000万円の大減俸を経験したこともあり躍起だ。が、斉藤は「会社(球団)の立場になれば、知ったこっちゃないよ」。また、WHIP、RS、QSなど米大リーグでは一般的な指標を用いた交渉も「メジャーと日本の野球は違う」とピシャリ。一律査定が原則との見方を示した。

 自身の2億円到達は2005年オフだった。日本タイ記録の開幕15連勝などで16勝を挙げ、03年から3年連続2ケタ勝利。球団からも望まれて「3年7・5億プラス出来高」の契約を締結した。杉内とはたびたび食事をともにし、今季、右肩筋疲労で戦列を離れる際には和田とともに呼んで投手陣のまとめ役を託した間柄。弟のようにかわいがり信頼するからこそ、誰もが認める形でのアップ更改を期待する。

 杉内の強調する接戦での強さ、中5日登板12回を含むローテ完遂は認めている。「スギとか和田の給料はもっと上げたって、と思うけど…」。兄貴分の言葉に杉内はどう出るか。「越年濃厚? うーん…そうなるやろな」。注目の再交渉は26日。自身が自主トレ先の米国アリゾナへ出発する日だ。
さすがの発言ですね
客観的に、球団側の立場から、そして選手の立場から・・・
こういう風に広い視野で見れていれば、球団側も選手の声に耳を貸すでしょうね
この記事を受けて、球団の提示に杉内が次回交渉でどうするのか!?
お金に固執するのは18番だけでいいんですけどね~