まさに満身創痍(そうい)だ。王監督は思い切った打線の組み替えに出た。不振が続く松中信彦内野手(33)を4番から外し、小久保裕紀内野手(35)と入れ替えるてこ入れ策を断行。しかし、肝心の小久保は左手首痛を訴え途中交代を余儀なくされた。打線の核を失ったホークスは2連敗で2位転落だ。エースで奪い取った首位は「三日天下」に終わった。大村直之外野手(31)も左背筋痛を再発し途中交代。これはもう非常事態と言うしかない。 まさに非常事態だ。真夏の足踏みを強いられるホークスが大ピンチに陥った。好機で点を取れない打線。制球難の投手陣。そして、最も恐れていた主力打者の故障が追い打ちをかけた。「きょうも初回に1点取ったのに…。チャンスはあるのに…」。わずか3日間だけの首位。王監督の消え入りそうな語尾が敵地の大歓声にかき消された。 前夜4三振の松中を1548日ぶりに5番に落とし、打線のテコ入れを図った。ところが、松中に代わって4番に座った小久保が以前から痛めていた左手首を悪化させ、6回に代打を送られた。チームトップの23発&73打点をたたき出している男を欠き、ベンチ内は一気に悲愴(ひそう)感に包まれた。左背筋痛を抱える大村も1打席立っただけで、1回裏の守備からベンチに退いた。 「大村も(左太もも裏痛の)多村も万全ではない。今年は満身創痍(そうい)だな。これはこれで、そういう中で我慢しながらやっていかないと」。傷だらけのチームを束ねる王監督が思わず顔をしかめた。打撃不振の松中に加え、両脇を固めるはずの小久保と多村は手負いの状態。頼みの「TMK」が本来の姿でなく、王監督の苦悩は深刻さを増していた。 10試合連続で先制しながら、押し切れない。8月に入っての5敗はすべて逆転黒星。「夏場の連戦になると、どうしても投手は苦しくなる。それだけに夏は打つ方に頑張ってもらわないと」。王監督は打線主導の戦いで8月戦線を乗り越えようとしたが、8月6試合の平均得点はジャスト3点。これでは、投手陣を援護する戦いはできない。 投打がかみ合わないまま、せっかく手にした単独首位の座からも滑り落ちた。4位の西武を生き返らせ、リーグ優勝をめぐる4チームの争いは、いよいよ大混戦の様相を呈してきた。「勝機を見いだす方法? やっぱり打つ方がね。個人個人が自分で本来の姿を取り戻していかないと」。打線の奮起を促す王監督だが、孤軍奮闘の小久保が傷ついている現状はあまりにも厳しい。 試合後、宿舎に戻り緊急ミーティングを開いた。王監督は気持ちの切り替えをナインに訴えた。文字通りの三日天下。再び頂点を奪い返すだけの底力が残されているのか。苦境に立たされた王ホークスの真の力が試されている。松中を4番から外し、小久保を4番にしたのですが
小久保・大村の離脱・・・
これが原因で負けたとは言いませんが
打線が機能しなかったのは事実で・・・
正太郎のタイムリーが今日に続けばいいのですが・・・