プロ入り後、新人自主トレで右足甲をねんざ、2月の宮崎キャンプでは腰痛、故障が続きソフトバンク大隣の表情からは笑顔が消えた。腰痛は一時快方に向かったが、再発。キャンプ地から福岡の病院へ精密検査に向かう途中、無邪気に走り回る小さな子供を見つけて「元気でエエな。オレもあんなに走り回りたい」と珍しく弱音を吐いた。悔しく、もどかしく、ふがいなかった。

 2度目の腰痛は深刻だった。トイレの便座に腰掛けたまま、激痛で動けなくなった。脂汗をかいて脱出し、鏡に映る自分の姿を見て言葉を失った。「体の線がグニャっとなってた」。とても運動できる状態でなかった。「何をしにきたんだろう。野球を辞めたい」。そう漏らすこともあった。

 それでも「プールで水泳帽をかぶって、おばちゃんと一緒に泳いだり」とリハビリを始めた。大隣が再び歩き出した理由…。最近、彼がよく口にする言葉にヒントがある。「自分がこの(プロ野球の)世界で活躍することで、自分と同じ境遇にある人を少しでも勇気付けたい。過去は変えられないけど、未来は自分の手で何とでも変えられる」。

 この世に生を受けたときの体重は1890グラムの未熟児。8カ月の早産だったため、出生から間もなくは透明の保育器の中で育った。無数の支えを受け、成長した。未来を変えたい、勇気を与えたい-。そんな強い信念がこの日のマウンドへと導いた。
ファンからは見えない部分での苦悩・・・
野球を辞めたいと思うほどまでに追い込まれた体
それでも、こうやって戻ってきたのはやっぱり出生に関係があるのでしょうか!?
大隣の言葉は重いですね
「過去は変えられないけど、未来は自分の手で何とでも変えられる」
歓声も「すごく気持ち良くて、この中で野球をやっていきたいと思いました」
と頼もしいコメントを残してくれました
江夏2世のこれからに期待しましょう!!!