ソフトバンク王監督が「消化試合」と酷評した黒星だった。悔しさが歩調ににじむ。東京ドームの通路を王監督は立ち止まることなく進んだ。「消化試合だ。スケジュールを消化しただけ」。そう言い放つのも無理はない。巨人のルーキー金刃の前に、完封負けを逃れるのがやっと。古巣に喫した敗戦で、交流戦成績は再び借金1だ。

 「内弁慶」と言われても仕方ない。8回までわずか4安打。9回、4試合ぶりにスタメン復帰した4番松中が出場13試合ぶりの1発を放った。それも王監督の留飲を下げるには至らなかった。「(金刃は)そんなに良かったかな。打撃になってない。投手はあそこまで2点に抑えているのに…。なんでかな」。交流戦7試合でチーム打率は2割1分8厘。リーグ戦では6球団トップの54本塁打を放った打線が、交流戦突入後は12球団最少タイの2本塁打。王監督が首をかしげるほどに沈黙している。
 選手宿舎での戦前のミーティングでは「今日は積極的に行け」と野手陣にゲキを飛ばしていた。その言葉に選手がプレーで応えない。「(バットの)しんに当たってない。しんに当たらないから打球が弱い。打球が弱いから抜けない。野球をやってないんだ。勝てる野球をやってない」。ここまで試合内容を切り捨てる王監督も珍しかった。

 巨人の本拠地での試合だけに、王監督は試合前から来客の対応、記念撮影など、通常の試合以上に多忙を極めた。ベンチ裏に姿を消すと、観戦に訪れた巨人長嶋茂雄終身名誉監督と約2カ月半ぶりの再会も果たした。「あまり時間がなかったけど、元気そうだったよ」。そんな感慨も一気に消えた。00年にON決戦で敗れた後、「巨人に勝って日本一になる」と宣言した。その巨人に喫した惨敗。王監督のもどかしさは、痛いほど伝わってきた。【中村泰三】
 
ソフトバンク小椋(8回1死から4番手で登板し、2失点)「球がいってませんでした。(暴投は)力みました」
 ソフトバンク杉本投手コーチ(先発和田に)「7回2失点は先発投手の責任を果たしているかもしれないが、先取点をやらないとか、試合展開に応じたピッチングをしないと勝てない」
 ソフトバンク新井打撃コーチ(低調の打線に)「相手投手どうこうより、自分たちの打撃ができていない。スイングスピードが遅い。1人、1人が状態を上げないと。状態が良くないから対応能力も薄れている」
 ソフトバンク秋山総合コーチ(打線について)「金刃は思い切りが良かった。内角をズバズバ突かれた。今は打席で受け身になって、攻め込まれている」 
ここまで打線の調子が落ちるとは思っていませんでした
去年も打線が低調になり、イライラする試合が多かったですが
たとえ怪我人が多いからといっても、こんな試合が何試合も続くとは思いませんでした
今のチーム状態では先制されると勝てない気がします
先発投手も何とか先制されないように頑張っているとは思いますが
あっさり点を取られる場面も・・・

何より打に問題がありますが、すぐに状態が上向くとは思えないのが現実・・・
しっかり振る!今出来る事をしっかりとやって欲しいです