“代役4番”がブレーキ! 3点を追う8回1死満塁だ。一発が出れば逆転の場面で、小久保裕紀内野手(36)が三ゴロ併殺打に倒れ、チャンスをつぶした。松中信彦内野手(33)が故障で欠場する中、2試合連続で4番に座るが、これで9試合連続で打点0。交流戦1勝もしていなかったヤクルトにまさかの白星を献上してしまい、連敗を喫した。

「重圧」は否定…

 歩くスピードが自然と速くなった。交流戦初勝利に沸くヤクルト側をチラリと見ながら、帰りのバスへ向かう。2試合連続で「4番」に座ったが4打数ノーヒット。いら立ちが募ったのだろう。普段は温厚な小久保が、珍しく語気を荒らげて切り出した。

 「4番の重圧? 何でそこにこだわるの。昨日、今日で4番になったわけじゃない。(プロで)14年間もやってんやで」。関西弁でまくしたてる口調に、ふがいない自らへの怒りがこもった。

 左肋(ろく)軟骨を痛めた4番松中が、この日も欠場。2試合続けて任された「代役」でブレーキとなった。なかでも悔やむのは3点を追う8回1死満塁だ。初球。外角へのストレートを強振した。「当たりはよかったんだけどな。正面やった。8回がすべてやった」。手応えバッチリのひと振りも三ゴロ併殺打に倒れた。絶好の“見せ場”を生かせなかった。

9試合打点なし

 いずれも先頭打者だった2、5回では中飛に倒れ、1点を勝ち越された直後の6回2死二塁では空振り三振に仕留められた。王監督も「小久保? ちょっとねえ」と、湿りがちのバットに心配顔だ。これで、小久保は交流戦5試合を含め、17日のオリックス戦から9試合連続で打点なしだ。

 貯金「5」を目標に掲げた交流戦。これで2勝3敗と“借金”を抱えることになった。5試合を終えて、チームは計12得点だが、TMKのクリーンアップはいずれも打点なし。大村、本多らで打点を稼いではいるが、1試合平均2・4点では苦戦するのも無理はない。

 ダイエー時代の1999年、小久保は「不動の4番」を務めたが、打率は2割台に低迷した。あるとき、球団関係者に「球場にいくのが嫌な感じ。(試合が)中止にならんかな」と漏らしたことがあった。重圧のなか最後まで「4番」を務め、ホークスを初優勝に導いた。「4番」の重みは百も承知だ。

信彦帰るまで…

 小久保は「体調? 万全ではないけど、打撃には関係ない」。ここ数日、風邪気味だが、もちろん言い訳は一切なし。「信彦が帰ってくるまで(勝率)5割でいかないと。きょうも悪い内容ではなかったし、あすは絶対にやり返す」。唯一、全試合出場を続けるチーム最年長。このままでは終わらない。
昨日の併殺打だけでなく、ここ数試合は
クリーンアップが足を引っ張っている状態です
下位から上位にかけてつくったチャンスも生かせず・・・
進塁打も打てず・・・
といった状態なので、松中がいてもいなくても同じかもしれませんが
精神的な部分での負担は小久保にかかっているかもしれません
でも、それを乗り越えてこそ4番だと思うので
小久保だけでなく、松中・多村には頑張って欲しいです