福岡ソフトバンクの王貞治監督(66)が25日、あす27日から始まる本拠地・ヤフードームでのオープン戦前半戦をテスト期間と位置づけ、2007年型ラインアップの選考作業に入る。現在4人がしのぎを削る正捕手争いでは、ルーキー高谷の力量把握を継続して行う一方、キャンプB組の田上の途中昇格も検討。捕手陣屈指の打力を最大限に生かすための起用法も視野に入れている。

 覇権奪取のシナリオは着々と進んでいる。あす27日に福岡のファンの前で見せる237日ぶりのユニホーム姿。大病を克服し、完全復帰した姿を披露する王監督は、すでにさまざまな選手起用に頭を巡らせていた。「今はこうだと決めつける必要はない。いろいろ試してみようと思っている」と言及したのは、最激戦区の捕手陣だった。

 24日の西武戦では高谷がマスクをかぶったが、この日の巨人戦は山崎が斉藤和とバッテリーを組む予定だった。このほかに的場と領健も含めた4人で争ってきたが、王監督は「田上もいるから」と注目発言。「(捕手)3人制なのか、2人プラス田上でいくのか」と複数のパターンを用意していることを明かした。

 現在は回復しているものの、両ひざ関節炎を抱えていた田上は昨年の秋季キャンプに不参加。このため春季キャンプはB組だったが、王監督はファームの練習を視察に訪れるたびに状態を確認。「遠くに飛ばす力を持っている」と打力に高い評価を与えており、B組がキャンプを打ち上げる3月1日以降に1軍昇格する可能性が出てきた。

 昨季はシーズン途中から「3番・DH」に定着し、打率2割8分3厘、3本塁打、31打点をマークした。王監督も認める長打力は健在で、24日の西武戦はDHで出場。この日も「6番・一塁」でスタメン予定だった。新外国人のアダムとブキャナンの力が未知数のため、捕手登録ながら昨年同様に打力を生かした起用も考えられる。

 「福岡のファンにとっては待ちに待った試合だと思うし、若手の成長も含めて2007年型の戦いを見せたい」。西武相手の逆転サヨナラ勝ちで、幸先のいいスタートを切った王ホークス。「わが家」に腰を据えるオープン戦前半戦で、じっくりと王座奪回の戦力をチェックする。
捕手争いが一番激しいでしょうが、どの選手も抜け出てるものが無いだけに
起用法も難しいでしょうね
ただ、高谷が評判どおりの実力ならば、高谷がレギュラーを取る可能性は高いでしょう
今後のオープン戦での起用法にも注目ですね!