ソフトバンク斉藤和巳投手(29)が、192センチの長身を生かした「ジャイアント投法」へのフォーム改造に着手した。巨人からFA移籍した小久保とともに当地で8日から自主トレをスタート。2月の宮崎キャンプを通じて、昨年より上から投げ下ろす新投球フォームに改造して行く考えを明らかにした。球筋に角度を付け、打者から見づらくするとともに、投球動作の無駄を少なくし、より球に力を伝えることが目的。昨年は最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振のタイトルを独占。最多完封を含めた史上7人目の投手5冠を達成した「国内最高投手」が、最高峰の投球フォームでさらに進化する。

 壮大な自然に包まれたアリゾナで、斉藤和の新たな挑戦は始まっていた。キャッチボールの段階では、その姿に大きな変化は見えない。テークバックから腕を振り上げ、指先から球が離れるまでの、わずか数センチ、数ミリの世界。「周りから見れば変わっていないかもしれないけど、僕の中ではいろいろと考えながらやっていきたい」。より上から球を投げ下ろす新投球フォームへの改造に、すでに着手していた。

 身長192センチの本格派右腕。長身から投げ下ろすイメージが強いが、実際には強じんな下半身によって重心の低い、安定した投球フォームを実現している。「もっと角度を付けたいとは考えてます。僕の身長の割には角度が付いてない。もっとこの身長を生かして、投げることができれば、投球フォームのロスを力につなげることができる」。キャッチボールの中では常に「角度を付けること」をイメージ。腕の軌道、リリースポイントなどに注意を払っているもようだ。

 史上7人目の投手5冠を達成しても現状に満足はしない。「常にどうすれば前に進めるか、を考えている」。昨年は2段モーションの禁止で、フォーム改造に取り組んだ。左足の静止したフォームから一連の流れで投げるようにした。キャンプ当初は戸惑いを隠せなかったが、指先に力がスムーズに伝わり、球速がアップ。「角度を付ければ打者も見にくい。楽に投げるわけじゃないけど、より少ない力で最大限の力を引き出せるようになる」。この飽くなき向上心が、5冠投手の源だ。

 肉体面では昨季限りで球団を退団した東家健太氏(33)と専属のメディカルトレーナー契約を結び、ケアする態勢を整えた。昨年はシーズン、プレーオフで右肩を酷使し、オフには疲労による炎症が発覚。「今は肩の方は良くもなく悪くもないけど、疲労感は全然感じていない。今でもブルペンに入れるけど、もっとスタミナをつけて、2月1日にブルペンに入りたい」。6勤1休の自主トレでは午前5時30分に起床し、7時からはジムで筋力トレに励む。右肩の強化を図るメニューには、今年も継続して取り組んでいる。

 目標はただ1つ。「勝つしかない。勝ちたい。優勝して日本一、アジア一になる。そのために自分ができることをやれば、(個人)成績はおのずと付いてくる」。優勝に飢えた日本最高峰投手が、その頂点からの快投で、獲物を仕留める。
去年は2段モーションの影響が心配されるなか、最高の数字を残してくれました
当然、毎年のように進化しなければ相手も研究しますから打たれる事もあると思います
でも、去年の和巳の投球が更に投げ下ろす形になれば・・・
これは鬼に金棒といったところでしょうか!?
松坂がいない今年、昨年の5冠に完投数も加えた投手6冠も夢じゃないですね!!
そんな成績を残せば、和巳の念願でもある王監督の胴上げも実現するでしょう!!