福岡ソフトバンクの大学・社会人ドラフト3巡目、高谷裕亮捕手(25)が18日、開幕マスクの有力候補に躍り出た。新人合同自主トレを初視察した大石友好バッテリーコーチ(53)が軽快な動きとスローイングに合格点を与えたもので、明言はしなかったものの、2月1日からの春季キャンプではA組スタートが決定的になった。キャンプ、オープン戦での結果次第では異例の新人開幕スタメンも見えてきそうだ。 王監督は「白紙」 目標に一歩近づいた。視察に訪れた大石コーチが、高谷の動きに目を凝らす。そして、言い切った。「身のこなしがいいね。スローイングも問題ない」。ランニングやキャッチボール…。判断材料は少なかったが、正捕手レースに参戦するだけの資質は十分に感じ取った。 王監督が「白紙」と強調している定位置争い。その言葉は、軸が不在の捕手陣に最も当てはまる。昨季103試合にマスクをかぶった山崎をはじめ、経験のある的場、打力を併せ持つ田上、昨秋のキャンプで成長をアピールした領健…。「横一線としか言えない」。大石コーチは慎重な言い回しに終始した。 誰にも均等にチャンスがある以上、当然、高谷にも道は開かれている。「とにかくケガをしないように、体をつくってくれ。(球団から渡された投手陣の)DVDで頭の勉強の方もしっかりな」。大石コーチは初対面の高谷を激励。明言こそしなかったものの、キャンプA組スタートの事実上の“内定通知”だった。 「年齢的にもA組スタートや開幕1軍はクリアしないといけない。目標は開幕スタメンと1軍定着です」。大石コーチの評価にも高谷に浮かれる様子はない。「カズミさん(斉藤和)が自主トレ中に西戸崎に来られるのなら、球を受けてみたい気持ちはあります」。ホークスでは2リーグ制後初となる新人の開幕スタメンに照準ピタリだ。 この日から打撃マシンを使ったキャッチング練習もスタート。22日からの第3クールではブルペンで投手の球を受ける。「投手から早く信頼される存在になりたい」。前評判通りの実力と、スキのない優等生的な言動。25歳のルーキーが正捕手候補に堂々と躍り出た。判断材料が少ないながら、大石コーチの評価は高いという事です
今の段階でスタメンという話は早いと思うので、まずはキャンプで1軍確定を勝ち取ってほしいです。